さようならを言えなかった(2) | わたくしのブラウスは自作よ

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ブラウスにスカートの画像がメインです。

前回の記事に続き、今年のGW、小さな旅館で宿泊客が2人だけだった。


そして夕食は、テーブルこそ違うものの、小さな和室で2人だけだった。
隣に座ったのは、ひとり旅をしている若い女子だった。
ショートパンツ姿でスマートなボディーのお姉さんだった。
(お姉さんと言っても決して年上ではなく、私の半分ぐらいの年齢だと思う)


食べながら1時間半ぐらい会話できた。
 今まで何度も旅行していて、宿泊客どうしのコミュニケーションなんてほとんどなかったのに、出会いは突然来るのだった。

年は離れていても、この地方を旅行するという共通の話題があってまずまず盛り上がったと思う。
旅館の食事のことも話題になった。


相手は迷惑だったかもしれないが、私はもっと話したかった。



翌朝、朝食の時間に女子は現れなかった。


女子が寝坊したわけではなく、女子の分が用意されていなかった。


私は出発時刻を女子に話していたので、私を避けて朝食の時間をずらしていたのかも知れないし、もともと遅く出発する予定だったのかも知れない。

私は7:30ごろに出発する予定だったので、ふつうの人に比べて早い朝食だったことは確かだ。


洗面所もトイレも共同の旅館だったが、朝に女子と顔を合わせることはなかった。
女子が洗面所に立つ気配はしたのだが、わざわざそれを狙って私も部屋を出ることはしなかった。


私が旅館を出るとき、女子がまだ寝ていたら悪いと思って、女子の部屋の前をそっと通った。


それっきり、女子と会うことはなかった。
実は私はその地方で、旅館こそ違うけどあと3泊し、女子もその地方で4泊すると聞いていた。
「その地方」と言っても、詳細に予定を聞いてみると、私と会うことはほとんどない予定だった。
実際、全然会うことはなかった。



今から思えば、出発のとき、女子の部屋の前で

お先に失礼します。お姉さんもお気をつけて。さようなら。」と

声を掛けておくべきだったと猛烈に後悔している。


女子から返答がなかったり、部屋の中から「さようなら。」だけの返答だったら、

縁がなかったものとしてあきらめれば良いだけである。


できれば女子と連絡先を交換して、今回の旅行の成果を報告したかった。


そういえば、旅館のスタッフに「女子が朝食に来なかったけど、どうしたのか」とも聞かなかった。


何歳になっても、女子との距離の取り方に迷っているね、と思う。


それでも私は前に進む。
さようなら、素敵なお姉さん。




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