2024年1月15日に「砂川事件」国家賠償請求訴訟の判決が下されると

本ブログではただちにその日のレポートを投稿しました。

 

砂川事件国賠訴訟「不当判決」のなかみ(2024年1月15日レポート) | 砂川平和ひろば Sunagawa Heiwa Hiroba (ameblo.jp)

 

この記事で予告したとおり

その判決文は今、「伊達判決を生かす会」のfacebookから

pdf版で読むことができます。

https://www.facebook.com/groups/674276677545374/permalink/765666038406437/?mibextid=rS40aB7S9Ucbxw6v 

 

 

この判決について、その後も様々な記事・報道が続きました。

そのなかで、とりわけ読みやすく充実した内容だったのは

週刊『金曜日』に掲載されたジャーナリスト・吉田敏浩さんの以下の記事です。

以下「  」内の文章は原文からの引用、〔  〕は本ブログ筆者による挿入/補足であることを示す。

 


 

「最高裁長官の裁判情報漏洩を認めぬ不当な東京地裁判決
司法の公平性・独立性を問う 砂川事件国賠訴訟」

 

 

この記事の冒頭で吉田敏浩さんは、今回の地裁判決について

「1959年に砂川事件を裁いた最高裁の田中耕太郎長官(当時)が、ダグラス・マッカーサー2世駐日アメリカ大使ら(当時)と密談、裁判情報を漏洩した空前の不正行為=司法の一大汚点を、再び覆い隠そうとするものだ」

と喝破しました。

 

そして、その事実を示す明らかな証拠となったアメリカの公文書発見の経緯や、土屋源太郎さんらが起こした訴訟の経過を簡潔に伝え、さらに砂川刑事事件の第一審で「伊達判決」が米軍の駐留を違憲として土屋さんらを無罪としたことの背景と意義について、詳述しています。

ところが跳躍上告された最高裁で、田中耕太郎裁判長は「裁判官が遵守しなければならない裁判所法75条「評議の秘密」に違反」したのです。「公平性と独立性を損なっていたのだ」と、吉田さんは明言します。

「こうした事実は一連の公文書が秘密指定解除され、公開されて初めてわかったことです。もし〔「60年安保」の前年である19〕59年当時に明らかになっていたら、当然大問題となり……田中長官は弾劾裁判にもかけられて罷免されていたはずです」という、原告弁護団の武内弁護士の言葉も引用されています。


記事は「戦争のリスク」との関連で極めて現在的な問題提起ともなっており、最後に
「砂川国賠訴訟は、この黒い霧に覆われた砂川最高裁判決の呪縛を断ち切り、伊達判決の意義を現代に甦らそうとする歴史的役割を持つ。裁判所は司法の公平性・独立性の回復に向けて自浄作用をはたせるのか、問われている」と、結ばれています。

 

 

「伊達判決を生かす会」からの発信

「伊達判決を生かす会」のYoutubeには、判決日に録画された独自の記録映像が、3部に分けて公開されています(いずれも取材撮影:川島進氏)。

 

 

 

 

 

国賠訴訟とその判決に関連する記事・報道は、本ブログで既報のYahooニュース(朝日新聞)、『東京新聞』『読売新聞』の他にも、多く出ました。

「伊達判決を生かす会」の「砂川事件裁判国家賠償請求訴訟ニュース」【第15号】(2024年2月17日発行)では、そうした情報の一覧を紹介しています。

その一部を以下に転載させていただきます〔会員制/有料記事など、記事全文を読めないものも含まれています〕。

 

砂川事件めぐる賠償訴訟きょう判決 “日米密談”の評価も注目 | NHK | 事件

 

「砂川事件」めぐる裁判 当時の学生らの訴え退ける 東京地裁 | NHK | 東京都

 

砂川事件訴訟:砂川事件元被告の請求棄却 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

砂川事件元被告らの請求棄却  | 共同通信 フラッシュニュース | 沖縄タイムス+プラス (okinawatimes.co.jp)

 

(社説)砂川事件と司法 問われる元長官の行動:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

 

また、同じく「伊達判決を生かす会」のニュース【第15号】によりますと

「東京地裁の不当判決を受け、東京高裁へ1/24控訴しました。」

 

国賠訴訟の闘いは、まだまだ続きます。

今回の釈然としない判決内容にこだわりながら、これからも原告団を支援し、裁判を注視し続けたいと思います。