クリーニング店が火災になりお金を必要としていたドッキに、銀行のソン代理から融資商品を紹介したいとの電話がかかってくる。
融資に必要だからとあれこれ手数料を請求され、ソン代理に送金したドッキ。
しかし、この一連の流れが振り込め詐欺であったことを後から知り、ショックを受ける。
全財産を失い子供たちと路頭に迷うドッキに、再びソン代理から電話がかかってくるのだが…。
今度はドッキに詐欺組織の情報提供をすると助けを求めてきた!
警察も諦めたこの事件。
だがドッキはソン代理を救い奪われたお金も取り戻したい一心で、それぞれ特技を持つ心強い同僚たちと共に中国・青島(チンタオ)へと向かう。
日本の特殊詐欺グループがフィリピンやカンボジアに拠点を置いたように、韓国のそれは、飛行機で1時間半、海を挟んだ中国・青島にありました
韓国と中国・青島、九州の位置関係
青島(チンタオ)と聞くと、第一次世界大戦でドイツの占領地青島を日本軍が史上初めて空爆を行った「青島爆撃」を思い出します
改めて地図で確認すると、こんなに近かったんですね
映画から想像すると、「青島」は韓国からの出稼ぎや観光地として親しまれているようです
詐欺犯のメンバーは、偽りの求人で韓国から青年たちを呼び寄せ廃工場に監禁して、脅迫と暴力で「かけ子」役をやらせていたのでした
怖いのは、そこから「かけ子」が領事館に逃げ込んでも連れ戻され殺されてしまうこと
ソン代理=ジェミンはそれを知って逃亡を諦め、ドッキに助けを求めることとなります
手がかりは廃工場から見える「春和楼」
青島に72軒ある「春和楼」をシラミ潰しに当たっていくドッキたちの奮闘で、やっと中韓の一斉捜索に漕ぎ着けます
すると、やっぱりその情報が事前に漏れてしまう
捜索開始直前の深夜、廃工場の詐欺メンバーも「かけ子」たちも、ボスと側近たちに惨殺されてしまう
ジェミンの安否は?
タクシーの中からその様子に気付いたドッキ
側近と青島空港から悠々と高跳びしようとするボス
追いかけるドッキたち
大騒ぎしながらの下手くそな追跡が、空港内のボスに気付かれ、
怖すぎる
対峙するドッキ
実話を元にした本作は、犯罪シーンはサスペンス風味を効かし、一方で主人公たちのシスターフッド的奮闘をコミカルに描いた作品です
出演陣も韓国ドラマ・映画でよく見るベテランの方々
「正義が悪に勝つ」
そこは分かりきっているので安心して見ていられるのですが、
今作はいかんせん、ドッキたち4人の中年女性たちが喧し過ぎました
オバチャンが大騒ぎすれば、それでコメディになると製作者たちは勘違いしているのでしょうか?
このブログを書いていたら、
今年の7月に鑑賞した「密輸1970」を思い出しました
やはり女性たちが力を合わせて、犯罪者の男どもを倒す、そんな映画でした
これは面白かったですね
不必要にドタバタしなくても、題材だけでも十分面白い作品になった「市民捜査官ドッキ」
惜しい
上映館数が少ないのも致し方ない、のかもしれません