ドキュメンタリー

シックス・ネーションズ フルコンタクト」8エピソード

 

2023年ラグビー欧州6カ国対抗戦(2〜3月開催)

 

昨年のラグビーW杯フランス大会(9〜10月)の前哨戦と言われ、

北半球が強いというもっぱらの評判に、

ここで優勝する国がW杯も制するか、とも言われました

 

 

そのゲームと舞台裏を、

結構生々しく記録したドキュメンタリー「シックス・ネーションズ フルコンタクト」

 

 

 

 

 

第7話は、再びスコットランド

 

2000年以降、初めて開幕2連勝を経験したスコットランド

 

第3節フランスには惜しくも負けましたが、

次のアイルランド戦に勝てば優勝の可能性が残ります

 

 

今回の主役は、

スコットランド不動のFBスチュアート・ホッグ、30歳

 

アイルランド戦は代表100試合目です

 

 

気分転換は乗馬

イラついた時に馬の糞を片付けて気持ちが落ち着くとは思わなかったよ、

と笑います

 

 

ホッグは、

SOフィン・ラッセルと共に、

 

2023年W杯では、

スコットランド代表をリードしていく存在

 

と、誰もが思っていた筈でした

 

 

 

世界ランク5位のスコットランドが

首都エジンバラのマレーフィールドに、

牧歌的な感じがいいんです

 

1位のアイルランドを迎えた第4節

 

 

“DADDY 100"と背中に書かれたラグジャを着た3人の子供たちとピッチに現れたスチュアート・ホッグ

 

 

キックオフのボールを、レフリーに渡すのもホッグの長男

 

 

心温まるシーンで始まったゲームは、

FWは勿論、BKも身体をぶつけ合う壮絶な肉弾戦となり、

前半戦半ば迄に、

アイルランドFWが3人負傷交代してしまう程

 

前半を終えて7-8と互角の闘いをスコットランドは見せます

 

 

48分にはアイルランドの二人目のHOも負傷

スクラムはPR3人で組み、

ラインアウトスローは7番FLが担当

 

アイルランド絶体絶命のピンチ、と見えたのですが、

 

54分、不利と思われたスクラムで反則を取り、自陣から脱出したアイルランド

SHをコナー・マレーからギブソン=パークに代え、

テンポアップしたアタックで56分、62分と連続トライ

SOセクストンは、

難しい角度のコンバージョンゴールを2本とも決めて、7-22

 

 

 

フィン・ラッセルの巧みなパスワークをもってしても、

後半のアイルランドのディフェンスは崩せません

 

アイルランドは4トライのBPこそ逃しますが、

力強いFW、スピード溢れるBK、

まさに世界ランク1位に相応しいチームでした

 

 

 

そして悲劇が

 

FBスチュアート・ホッグが、

62分のアイルランドのトライを止めようとして、

他の選手のタックルに巻き込まれます

 

左足首を痛めて無念の交代のホッグ

後に靭帯を切っていたことが分かりました

 

 

この回で描かれているのはここまでですが、

 

 

 

ホッグは3月末には秋の“W杯後”の引退を発表

 

 

そして、7月には“W杯断念”、“現役引退”を発表しました

 

怪我の回復が思わしくなかったのでしょうか

 

 

「全力で闘ってきたが、体は自分のやりたいことや必要なことをできなかった」

「いつかこの日が来るのは分かっていたが、こんなにも早く訪れるとは思っていなかった」

 

このような言葉を残して、ホッグは引退しました

 

アイルランド戦、

代表100試合目が現役最後のゲームとなってしまったのです

 

 

 

 

更に、このゲームではSOフィン・ラッセルも左膝を痛め、

最終節イタリア戦は欠場が決まりました

 

 

 

イタリア戦で先発SOに抜擢されたのは、

アイルランド戦でホッグに代わってFBとして途中出場した、

ユーティリティプレーヤーのブレア・キングホーン

195cm、95kg、SO,WTB,FB

 

先発出場は嬉しいことですが、

フィン・ラッセルと比較され、失敗すれば叩かれるに決まっています

 

怖くてSNSはやめた、と、ちょっと弱気も見せるキングホーン

 

 

 

契約最終年のタウンゼントHC

 

イタリア戦直前のインタビューで、

HCを続投したいか?と聞かれても、分からない、としか答えません

 

そうでしょうね

続投したい、なんて口にしていて、

それで、もしイタリアに負けでもしたら、

どれほど非難されることか

 

 

 

いよいよ最終節、スーパーサタデイ

 

イタリアがマレーフィールドに乗り込んで来ました