ドキュメンタリー
シックス・ネーションズ フルコンタクト」8エピソード
2023年ラグビー欧州6カ国対抗戦(2〜3月開催)
昨年のラグビーW杯フランス大会(9〜10月)の前哨戦と言われ、
北半球が強いというもっぱらの評判に、
ここで優勝する国がW杯も制するか、とも言われました
そのゲームと舞台裏を、
結構生々しく記録したドキュメンタリー「シックス・ネーションズ フルコンタクト」
第4話は、ウェールズ
人口313万人ほどのウェールズは、
イギリス(UK)を構成する4カ国の一つですが、
イングランドとは民族も言語も(本来)違います
歴史的には、イングランドは支配者、ウェールズは被支配者と言って差し支えないでしょう
ですから、ウェールズのイングランドに対する敵対心は相当なもののようです
イングランド代表のゲンジも、
敵意むき出しのファンの様子に、
「うちの親戚の半分はウェールズにいるんだけどね」
と苦笑いします
ウェールズのHCウォーレン・ガットランド
息子は、
コベルコ神戸スティーラーズのSOブリン・ガットランド
ニュージーランド出身のウォーレン・ガットランドは、
2007年末から2019年W杯日本大会まで12シーズンHCを務め、
6カ国対抗戦4回優勝、うち3回はグランドスラム達成、
2019年W杯でもベスト4に入りました
2022年12月、後任のウェイン・ビヴァックHC(現NEC HC)が成績不振で解任され、
ガットランドがウェールズHCに復帰
長らくベテランに頼ってきたウェールズ
チーム力は明らかに落ちています
結局、アイルランド、スコットランドに連敗
ファン、マスコミの落胆はひどく、
ガットランドは激しい言葉で非難されました
6カ国対抗戦第3節は、2月25日、宿敵イングランドとの一戦
ホーム、プリンシパリティ・スタジアムでのゲームです
ところが、ここに選手会のストライキ問題が勃発します
2023年2月16日のニュース
ウェールズ協会傘下の四つのクラブに所属する全選手の雇用契約が途切れてしまう
コロナ禍で財政的に大変だろうが、とにかく雇用者側はきちんと対応してくれ、という切羽詰まった闘争は、
イングランド戦の3日前に一応終結
一安心したガットランドは、
このゲームでは前節から先発メンバーを9人入れ替え、
若手を多く使う、という賭けに出ます
結果は、10-20でイングランドに敗れました
このゲームは、
ウェールズのパトロンであるウィリアム王子(プリンス・オブ・ウェールズ)とキャサリン妃も当然臨席しました
因みに、
プリンス・オブ・ウェールズ(ウェールズ公)の地位につくとは、
支配者イングランド国王の跡継ぎが被支配者ウェールズの君主になることを意味します
ウィリアム王子は真剣にウェールズを応援しているようですが、
ウェールズ人はどう見ているのか
ウェールズのゲームで彼らを見るたび、
私は余計なことを考えてしまいます
ドキュメンタリーからは離れてしまいました
御免なさい
チーム力が落ちてきているところに、
スト騒動で練習時間も十分取れなかった
先発を外されたベテランは不満を溜め込んでいる
いよいよ全敗で最下位もあり得る事態に、
ガットランドは・・・
この回では、両代表チームの若手選手が取り上げられました
イングランド15番フレディ・スチュワード(2000年生)
196cm 107kg 初キャップは20歳
2023年W杯ジャパン戦でトライされました
ウェールズ11番ルイス・リース=ザミット(2001年生)
191cm 87kg 初キャップは19歳
2021年B&Iライオンズ、2023年W杯にも選出されました
凄いですね
身体の成長が違うとは言え、
日本なら大学２、3年生からバリバリ代表で活躍している訳です
そして最近驚いたのがこのニュース
協会自身が認めるように、
プレミアシップ(イングランド)やTop14(フランス)に比べて、報酬が安いウェールズから出てしまうのは理解出来るのですが、
アメフト行っちゃうの？と思ってしまいます
明日未明から、欧州六カ国対抗戦がいよいよ始まります
昨年のW杯を最後に代表から離れたメンバーも多いウェールズ
その戦いぶりも気になるところです
第１戦目が、フランスvsアイルランドですって
ランキング3位と4位のゲームとは、北半球最上位国、
いきなりの横綱同士の対戦みたいです
これで優勝国決まっちゃうのかなあ
もう少し後にしてくれたら良かったのに