ドキュメンタリー
「シックス・ネーションズ フルコンタクト」8エピソード
2023年ラグビー欧州6カ国対抗戦(2〜3月開催)
昨年のラグビーW杯フランス大会(9〜10月)の前哨戦と言われ、
北半球が強いというもっぱらの評判に、
ここで優勝する国がW杯も制するか、とも言われました
そのゲームと舞台裏を、
結構生々しく記録したドキュメンタリー「シックス・ネーションズ フルコンタクト」
第2話は、イングランドvsイタリア
イングランドの1番、エリス・ゲンジ
イングランドの副将ゲンジ
ファレルが出場禁止になった時はゲームキャプテンも務めた
本人曰く、
将来は配管工になるかヤクの売人になるかの子供時代、
10代から5回の逮捕歴
私立学校(中高、年間の学費が平均約280万円)出身者が多い代表チームにいて、時に疎外感を覚える
子供が出来て、怒り続ける生き方が不健康だと気付き、
生活を少し変えようと考えるが、
そのせいか闘志が湧かないとため息をつく
イタリアのバックロー、セバスチャン・ネグリ
1994年生まれのジンバブエ系イタリア人
自宅にプールやテニスコートがあるような裕福な農場主の子供だったが、2000年ジンバブエ政府により、銃で脅されるように財産を取り上げられ、イタリアに渡った
自分を受け入れてくれたイタリアに感謝し、
ラグビーで恩返ししたいと思っている
2022年のイングランド戦で重度の脳震盪を起こし、
その後遺症からか気力が出ないと悩む
2022年12月、
イングランドのエディ・ジョーンズHCが成績不振で解任された(それでも通算勝率は最高のエディ・ジョーンズ)
初戦のスコットランドに破れ、
エディ時代と変わらないと酷評されるイングランドと、
最下位が定位置で、
もはや6カ国対抗戦から落とすべきとまで言われるイタリアが、
第2節、イングランドの本拠地トゥイッケナムスタジアムで対戦
結果は、31対14、5トライのイングランドの貫禄勝ちですが、
1戦目で、やる気がないとコーチ陣に目をつけられたネグリが、
ゲンジとの対決で闘志を取り戻してプレー出来た、
本人も納得のゲームでした
ゲンジも、1対1の対決なら昔から慣れている、と不敵に笑います
そして自分自身を受け入れることができるようになって、
チームに居場所が出来た、と語ります
ネグリの恋人は、スタンドからずっと心配そうな顔で、
ゲームではなく、ネグリだけを追っていたようです
ノーサイド
スタンドの恋人とキスするネグリ
幼子を太い腕で抱き、ピッチを誇らしげに歩くゲンジ
共に守るものが出来た二人
生き方も変わっていくでしょう
それでも、ネグリは最後に一言
自分たちはエンターテイナーだから、
闘いが待っている
ラグビーは格闘技、命懸けのスポーツと、
このドキュメンタリーを観て改めて思った次第です
選手へのリスペクトは忘れていないつもりですが、
それでも、ああだこうだと言いたいのがラグビーファン
そこは許して頂きたい
それにしても、英国のジャーナリストの辛辣さ
すごいですね
あそこまで厳しい口調でなくてもいいけど、
日本のラグビージャーナリスト、スポーツライターと言われる方々、もう少しだけ頑張って頂けたら、
なんて余計なことまで考えてしまいました