ドキュメンタリー
「シックス・ネーションズ フルコンタクト」8エピソード
2023年ラグビー欧州6カ国対抗戦(2〜3月開催)
昨年のラグビーW杯フランス大会(9〜10月)の前哨戦と言われ、
北半球が強いというもっぱらの評判に、
ここで優勝する国がW杯も制するか、とも言われました
そのゲームと舞台裏を、
結構生々しく記録したドキュメンタリー「シックス・ネーションズ フルコンタクト」
第1話は、スコットランド
HCのグレガー・タウンゼントと10番SOフィン・ラッセル
お互いに確執を隠そうともしません
フィン・ラッセルは、
B&Iライオンズにも選ばれたフィン・ラッセル
自分をメッシになぞらえるようなちょっと痛い奴?
天才肌で練習は手抜きする、何なら飲酒もして干される
スタジアムのインタビューで公然とHC批判もする
ゲームでは、
その奔放さが魅力でもあり、一方でミスから失点もする
当然ながら、チームに規律を求め、
メンバーにはチームプレイに徹するよう厳しく伝えます
直前のキャンプ
ポケットに手を入れてチンタラやってる(ワザと?)ラッセル
ニコリともしないタウンゼント
それでもタウンゼントはラッセルに期待しています
簡単にキックするな、パスを出せ
チームにも、ラッセルにパスを要求しろ、と指示
ここでは触れていませんが、
数年前からスコットランド協会は、ジュニアのゲームでは、
ペナルティから速攻を仕掛けるローカルルールを、
採用しています
スコットランドはパスとランの素早いアタックを目指す、
フィジカル勝負の強豪国に勝つためそこに活路を見出した訳です
イングランドの本拠地トゥッケナム・スタジアム
スコットランドは、
1983年を最後にここでイングランドに勝てていませんが、
今年は違いました
フィジカルで勝るイングランド相手に29-23で堂々の勝利
フィン・ラッセルの足技も冴えました
クロスキックをインゴールに落としたトライアシスト
見事でした
私はこのドキュメンタリーを観て、
改めてこのゲームを見直しました
75分のスコットランド決勝トライは、
自陣22mライン上から、
FWBK一体となってワイドにパスを繋ぎ駆け上がって取り切ったものでした
まさにタウンゼントHCの指示通りの展開ラグビーですが、
そこにはラッセルが見せてきたディフェンス裏へのキックの影響、後ろを警戒すると前のディフェンスは薄くなる、
が大いにあったでしょう
1879年からこの対戦の勝者に贈られてきたカルカッタカップ
ドレッシングルームで、
カルカッタカップにビールをなみなみと注ぎ、
回し飲みし大声で合唱するスコットランドの選手、スタッフ
ゲーム中、コーチ席でミスをするラッセルにブー垂れていたタウンゼントも、
ゲーム後は彼のディフェンスを誉めていました
おどけてそれに応えるラッセルですが、
腹の中ではどう思っていたのでしょうか?
キックもパスもとても良かった、褒めればいいのに
これは私の心の声です
第2節、スコットランドはウェールズに余裕で勝ちました
スコットランド優勝の声も出てきていますが
第2話に続きます