9月28日より、Netflixで独占配信された映画「ブロンド」

 

何かと話題になっているようです

 

 

 

 

 

それならばと観てみたのですが・・・

 

 

 

ノーマ・ジーン=マリリン・モンローの幼少期から、

映画は始まります

 

 

心を病んだシングルマザーに虐待されるノーマ

ノーマは湯船に沈められかけて逃げ出し、後に児童養護施設へ

母親は一生をほぼ精神病院で過ごした模様

 

 

成人したノーマの心身を弄ぶ男たち

 

ノーマは妊娠するが、

女優を、マリリン・モンローを続けるために堕胎

 

顔も知らない父から時折送られてくる手紙に思慕を募らせる、

ノーマ

 

引退したばかりのヤンキースのスター、ジョー・ディマジオとの結婚は、彼の嫉妬とDVで破綻

 

マリリン・モンローの女優としての才能を正しく評価した、

劇作家アーサー・ミラーと再婚するも、流産

 

 

二人の夫を"ダーリン"ではなく、“ダディ"と呼びかけるノーマがあまりにも哀れです

 

 

ノーマは心を病み、眠剤と酒に溺れていき、ミラーとも離婚

 

 

ケネディ大統領は、彼女をロスアンゼルスから呼び寄せると、

性の道具として扱い、追い出します

彼女をモノのように扱うシークレットサービスたち

 

 

 

かつての恋人が酒に酔って死にました

送られてきた遺品の中に、彼女宛の父からの書きかけの手紙が

 

ノーマが受け取っていた、まだ見ぬ父からの手紙は、

恋人の悪戯だったのです

 

絶望したノーマは自宅のベッドに横たわり、

眠るように、一瞬満ち足りたようにも見える姿のまま、

息絶えます

 


 

167分の比較的長いこの映画は、

モノクロ、カラー、スタンダード、ビスタビジョン、

アップの多用、その他特殊な映像処理、

など煩いほどテクニカルに、

ノーマの心が追い詰められていく様を表現していきます

 

 

この作品には出てきませんが、

マリリン・モンローがグタグタで歌った、

「ハッピー・バースデイ・ミスタープレジデント」の様子や、

 

彼女の不幸な死は知っていても、

この映画は辛いものです

 

 

マリリン・モンローを演じたアナ・デ・アルマスは、

昔の邦画風に言えば、

「体当たりの演技」と評価されるのでしょうか

 

そこまで裸にならなくとも、

そんなに酷い性的なシーンもいらないし、

 

繰り返し出てくる堕胎や下半身の出血で表される激しい後悔、

等、観ているこちらまで気持ちが落ち込んでいき、

 

結局、2日に分けて鑑賞しました

 

 

この映画のマリリン・モンローは、

創作上の人物と見るべきものでしょうが、

60年前まで生きていた故人を実名でこれほど酷い扱いをすることが許されるのか、難しいところです

 

 

ヴェネチア国際映画祭では、

スタンディングオベーションで称賛されたそうですが、

私は「無理」でした

 

 

頑張って観終わった映画でしたが、

 

「例えテレビで視聴していても、映画は最後まできちんと観る」

そんな呪縛のようなものには、もう縛られてはいけない

 

 

そんな思いまで浮かんでしまった「ブロンド」でした