脚本のジョン・ミリアスが「最高のセリフが書けた」、

と自画自賛したそうです

 

 

 

 

5月30日21時から"ムービープラス"で放送された、

「副音声でムービートーク 地獄の黙示録ファイナルカット」

(ファイナルカットは182分、2020年公開)

 

 

 

 

3人の映画ライターが、どんな裏話、蘊蓄を語るか、

と思ったら、

結構熱い映画評論、というか、

「地獄の黙示録」愛が繰り広げられました

 

 

 

 

地獄の黙示録(1979年)は、公開当時、

前半は面白いが後半は難解、と評されていましたが、

 

 

彼らは、そんな難しい話ではない、

地獄巡りのコントみたいなもの、と解説します

 

 

 

すなわち、

酔い潰れた主人公ウィラード大尉が勤め先から迎えに来られて、

職場のトップの将軍に、

職場放棄したカーツ大佐を暗殺して来い、

と命令され、哨戒艇で出発

 

 

ヘリコプターの隊長(キルゴア中佐)は、

哨戒艇を運ぶ命令に渋るも、

目的地にいい浜があると知ると、

サーフィンがしたいと一斉攻撃、ナパームまで投下

 

 

更に進むと、

ジャングルの中で慰問のプレイメイトショーに兵士は興奮し

 

 

 

電飾だらけのドラン橋の攻防戦には指揮官がいないらしい

 

 

 

等々、目的もモラルも失った戦争の現場が赤裸々に描かれ、

 

 

辿り着いたカーツ大佐の王国のまったり、というかグダグダは、

グリーンベレーの大佐とは見えない、

デブデブで撮影現場に現れたマーロン・ブランドと、

ブランドに共演NGを言い渡されたデニス・ホッパーの二人が、

全くセリフを覚えていない、

勝手に詩などをアドリブで口にしたため

 

 

ホントかいな?

 

 

 

 

コッポラ監督は、結末をきちんと描けない監督だが、

この絵力に魅せられてしまう

 

時代を感じない、今年の作品と言っても違和感がない

年に一度は見るべき映画

 

そもそも撮影フィルムが400時間もあるし、

一時期VHSで市場に出回ったと噂された5時間半のラッシュ版、

これが観たい

 

後半部分は、毎年編集して、21年版、22年版、と観てみたい

今年は辛口だね、みたいに

ボージョレヌーボのように

 

 

 

 

コッポラは、

「ゴッドファーザー パート3」の再編集なんかもうやめて、

5時間半の長編版(ワークプリント版)を編集してくれ

 

 

トリビアもいっぱいあるが、それより映画の話

止め時が分からない、見始めたら止められない、

ながら見が出来ない

そんな作品

 

 

愛がほとばしっています

 

 

 

 

カンヌ映画祭版、先行公開の70mm版、一般公開の35mm版

それぞれエンディングが違う、なんて話は私も知っていますが、

 

 

 

 

これは知らなかった

 

 

キルゴア中佐のヘリコプターパイロット役

ノンクレジットですが、

R・リー・アーメイ

フルメタル・ジャケットのハートマン軍曹

 

 

 

ウイラードの前にカーツの暗殺者として派遣された、

コルビー大尉

スコット・グレン

「羊たちの沈黙(1990年)」

クラリスの上司クロフォード捜査官

 

 

 

 

劇場公開版(152分、日本公開1980年)、

特別完全版(202分、2001年公開)、
改めて見比べてみたい、そんな気持ちになる、

面白いムービートークでした