のつづき
初出勤の土曜日。
自分で思っていたよりも、自分がちゃんと働けることを確信したカピ子は、
さらにニコニコしながら2日目の日曜日のバイトに出向く。



なんて可愛らしい事を言うのだろう。と思った。
あの、思春期暗黒期のにくにくしい憎しみはなんだったのだろう、
一生続くんじゃないかと思った、シネシネネッシー攻撃は、なんだったんだろう
カピ子は、お母さんに見てもらいたいんだわ、
できる自分を、お母さんつまり私に見てほしいんだ。
何よりも、
憧れのレジ業務を本当にひとりでこなしている今の自分を、
「わたしなんて何をやってもダメ。」と思い込んでいた、あの頃の自分自身に見てほしいのかもしれない。
ちょっと涙ぐんでいる埴輪くんと、にこにこ笑顔のねこまたお母さんは、好きな物を買い物カゴに突っ込んで、カピ子のレジに並んだ。
カピ子がいらっしゃいませと言っている。
カードはお持ちですかとか聞いてる。
手際よく、レジを通してカゴへ並べている。
フルーツやパンは、最後にそうっとのせている。

ねこまた達が過ぎた後に、すぐに次のお客様の接客を始めるカピ子の姿を細目で見て、
あの苦しくて悲しかった日々は、もう本当に終わったんだな。
と感じた。
朝も昼も夜も、真っ暗な部屋でスマホの画面を眺め続けたあの彼女は、4年の年月を経て外の世界で自分の足で立っている。
「なんか俺、涙出て来た」
というレアキャラ埴輪夫のつぶやきに、心の中で
お前が言うな
とツッコミを入れ(いや本気で、首絞めたろかと思ったよキミ)(なぜねこまたが素直に埴輪くんの感動を受け止められないのかは、過去記事参照)つつ、
まあええわ。
レアキャラでほとんど家にいなくて、困った事は「ねこまたちゃんの方がよく分かってるから」を決めセリフにして放置し、ねこまたがカピ子への対応で涙した時も「カピ子は宇宙人やから」のひとことで片付け続けたキミでも、
それなりに、カピ子の反抗期に色々思う事もあったのだろう。
ねこまたは、カピ子の姿を見て感無量の涙を流している埴輪を見て、
お前が泣くんかい
とツッコミたくなる今のこの自分の気持ちを受け止めよう。
通信制高校のレポートについて
4月の後半からは、通信制高校のカリキュラムも本格的に始動し始めた

高校1年生の時のカピ子は、
提出する課題の問題を丸ごとネッ友くんにスクショで送り、埋めてくれた答えをそのまんま丸写しして提出する。
という作戦を決行しておられたが、
まる一年の暇な休学期間を経て、学ぶことに飢えていたカピ子はなんと、きちんと授業動画を見て、教科書を開き、すべての教科の問題と真摯に取り組むようになっている。
信じられない事に、あのカピ子が毎日ガチで2〜3時間ほど、タブレットと教科書に向き合っておられる。
いやこれほんまに信じられない(大事な事だから二度と言う)

カピ子曰く、

だそうである。
軽度な知的な障害に片足を突っ込み、一般的な年齢に合わせた学びにはからっきしついて行けなかったカピ子だが、
マイペースを重んじさえすれば、カピ子ペースで物事を学び、積み重ねていけるようだ。
このブログに記録しはじめたあの頃は、1人では何もできなかったカピ子が今、
京都市内を1人で観光し、
奈良市内を1人で観光し、
つい先日、大阪市内も天王寺→難波→梅田を観光してスカイツリーを堪能してご帰宅なされた。
次は、鶴橋と神戸に行きたいらしい。
それら全ての資金を、自分でバイトで稼いでいる上に、それぞれの場所でねこまたと猿くんに美味しいお土産まで買って来てくださる。
何がどうなって今現在に続いたのかはさっぱりわからない。
さっぱりわからないけれど今、
今のカピ子とねこまたお母さんの関係性は、未だかつてないほどに良いのだ。
自由と尊敬を、双方が双方に感じている。
ねこまたは、今のカピ子がすきだ。
そしてカピ子も、きっと今のねこまたが好きだろう。
すきすき同士なのだ。
夫婦生活20年にして、「こいつ一生変わらんな」と埴輪くんに思い始めたのに対して、
育児17年目にして、「この子はどこまでも変化し続けてゆくんだわ」と、カピ子に対して思い始めている。
どうやら、平均IQが低くても、
義務教育にちっとも合わせられなくても、
なんとかなる事もあるようだ。
さて、この先半年後のカピ子は、どうなっているんだろう?
更年期がはじまりつつある自分の半年後を想像すると、末恐ろしいが、
17歳のカピ子の半年後は、なんとも光り輝いておりますなぁと、
今布団の中で、寝落ちしそうな脳みそを使ってこの記録を残そう。
猿くんの誕生日にあげた
猿くんの誕生日にあげた
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