もともとは、2階のリビングだった。
グランドピアノに、テレビ。
テーブルと、椅子。
それらが置かれた部屋は、
いつしか私の基地になった。
テーブルはこたつに変わり、
ぬくぬくと暖をとるのに最適。
たたかいのあと、ひと息つくのは、
MDデッキと机を占領するPCモニター。
空調設備も整って、
不思議と引き込まれるベットでは、
大半の時間を過ごした。
その、私の実家が、取り壊される。
嫌なコトがあった日。
うれしいコトがあった日。
悔しくて、ひとりブツブツ言いながら入ったお風呂。
かなしくて、下を向いて開けた玄関ドア。
どんな日。どんな心模様でも。
かえる場所は、ここだった。
いっとき離れたけれど。
はじめて娘が歩いたのも。
息子が壁にラクガキしたのも。
この家だった。
父がいて、母がいて。
たまに兄もいて。
お義姉ちゃんに甥っ子
みんなが集まる家だった。
柱に刻んだ身長のシルシは
もうなくなってしまうけれど。
ここから先のモノガタリは
新たな頁に綴られていく。。
いつも。
まもってくれてありがとう。
たくさんの。
想い出をありがとうね。
おわりは。
はじまり。
