前回ではケミカルストレスを細かくお話しする前に

筋肥大の要因と筋繊維タイプの酸素需要について触れました

簡単にまとめると

①筋トレすると筋肉の損傷と再生を繰り返す。

  その中でホルモンなどが作用し筋肉以外にも変化を及ぼす

②運動(筋トレも含)すると、いつも以上に酸素が必要になるため

  ヘモグロビンがより多くの酸素を筋肉に届ける

③筋繊維タイプは酸化能力の違いで区別され、

  遅筋繊維は酸化の力が高い(持続的運動向き)→酸素(+脂質)でエネルギーを得る

  速筋繊維は酸化能力が低い(瞬発的な動き向け)→酸素を使わないエネルギー回路

 

となります。

 

ここからケミカルストレスがなぜ筋肥大につながるのか触れていきましょう!

 

 

ケミカルストレスとは一言で表すと「筋肉内部の環境悪化による刺激」です

その内部環境の悪化の一つに酸素状況の悪化が挙げられます。

いわゆる酸欠状態です。

 

 

 

酸欠状態がなぜ筋肉に対する負荷となり筋肥大につながるのか

筋肥大の原則は速筋繊維を用いること

これは覆せません。

 

軽い負荷なのに、何故筋肥大することが可能なのか、、、?

速筋速い動き、重いもの持たないと動員しないのでは、、、?

早速細かく見ていきましょう!!

 

用いられる方法としては低負荷高回数のトレーニングです

(加圧トレーニングや筋肉博士 石井直方先生が提唱しているスロトレ、あとは単純な動作の繰り返しなどが挙げられます。)

低い負荷の際、筋肉は以前説明したサイズの原理で遅筋から動員されます。

しかし高回数の動作の繰り返しや加圧などの方法を用いてトレーニングを行うと

だんだん筋肉中の酸素が少なくなり、酸素を用いてエネルギーを得る遅筋は力を発揮できません。

それでも動作は続けなければならない、、、こんな時に体は速筋を動員するのです。

なぜなら酸素を必要としない速筋繊維は酸欠でも動けるからです。

 

これで低負荷なのに速筋繊維を使っている状態となり筋肥大につながります。

 

こうやって見ると体はよくできていますよね。

 

 

 

ケミカルストレスの仕組み

低負荷・高回数、加圧やスロトレ等

筋肉中が酸欠状態

酸素を使う遅筋が動けない

でも動作は継続させなければならない

酸素を使わず動ける速筋を動員

 

 

 

 

 

ケミカルストレスはメカニカルストレスを用いなくても筋肥大が期待できる方法です。

高齢者、ケガをした方、ウェイトを扱えない中学生以下の若い競技者には画期的です。

昔の部活動でよくあった何百回も動作を繰り返す根性タイプの練習はあながち無駄ではなかったんです。(とはいえ質や方向性、目的を見失ってはいけません。体を壊すまでやらせては本末転倒です。)

 

体づくりやきれいな体型を目指す方でも絶対使いこなせれば味方なってくれるこのトレーニング理論、ぜひ活用してみてください!!!

 

 

今回で負荷の種類について完結です!

次回からはマニアックさを控えながら投稿します(笑)

 

 

 

 

 

参考文献

石井直方の筋肉の化学