以前のお話ではメカニカルストレスについて解説し、熱く重量を扱う必要性を説きました。

しかし怪我の影響や重い重りが使えない方、重い重りを扱うことに抵抗がある方は多いと思います。健康的な体を目指す方は特に怪我はしたくないですよね。

 

そこで重い重りを扱わずとも筋肉を肥大させることができるケミカルストレスを解説したいと思います!!

 

まず今回では予備知識として

「筋肉が大きくなる要因」と「筋繊維タイプの酸素需要」から

軽~~~~く触れていきます。気軽に行きましょう!!(笑)

 

 

まず筋肉が強く・大きくなる要因は前回話したメカニカルストレス以外にも4つ存在します。

それは

「代謝環境」

「酸素環境」

「ホルモンと成長因子」

「筋繊維へのダメージと再生のサイクル」

この4つ!!!

 

簡単に説明すると筋トレをすると筋肉が傷つき再生しながら、ホルモンなどがいろいろ分泌され筋肉や体全体に作用する。結果筋肉が強く・太くなるということです。

(骨や内臓等ももちろん変化が起きます)

 

 

この中で今回大事なのは筋肉内の酸素環境です。

酸素は血中のヘモグロビンと結合し体中に運搬されます。

さらに運動をすると筋肉が酸素を多く消費するため、いつもより多くのヘモグロビンが筋肉へ酸素を運搬・供給してくれます。

 

 

 

次に触れるのは筋肉の酸素需要です。

ここで出てくるのは前回説明した筋繊維タイプのお話。

遅筋と速筋です。

遅筋と速筋はそれぞれ

遅筋が継続的な運動(例:マラソン)に適し、速筋は瞬発的な運動(例:ダッシュ)に適していることを説明しました。

しかしなぜ遅筋と速筋で得意な動きが違うのでしょう。

それは酸化能力の違いなんです。(サイズなどもありますが)

実は遅筋のほうが酸素運搬のヘモグロビンを多く含んでいるんです。

(そのため遅筋繊維は赤い色をしています。)

実は人間は長い運動(体温維持もこれに入ります)の時に酸素と体内の脂質を用いてエネルギーを得ているのです。

 

 

酸素を運搬供給する役割のヘモグロビンの量が多い

+

長時間継続する運動では、体は脂質と酸素でエネルギーを

産生する仕組み(酸化機構)がある

 

 

 

これが遅筋が長く運動ができる理由なんです。

 

 

酸化機構は脂質を使うためマラソンランナーが極端に体脂肪率が低い理由がわかりますね。

反対に速筋ですがエネルギー産生において酸素を必要としているわけではないので色が白く酸化能力はが低いんです。(速筋はホスファゲン機構、解糖系でエネルギーを得ます。)

 

遅筋→酸化能力が高く、酸素を必要とする。

速筋→酸化能力が低い。酸素を必要としない。

    (そもそも速筋は有酸素系のエネルギー回路からエネルギーを得ていない)

 

 

 

この酸化能力の違いが、どうケミカルストレスにつながるかは次回お話します!!

ぜひついてきてください(笑)

質問もいつでも受け付けています!

ぜひスタッフルームまで!

 

 

お楽しみに!

 

 

参考文献

石井直方の筋肉の化学

NSCA パーソナルトレーナーのための基礎知識  第2版