ワタナベ、大学やめるってよ

朝井リョウって作家さんが書いた
「桐島、部活やめるってよ」の方は映画にもなりましたね。
んで、ワタクシ、
大学を2月28日付けで辞めます。
今日その退学届を大学に提出しました。

理由を語りだすとウザすぎるほどに長くなる確信があるので、
ハショリ散らかしますが、
どっしりと前向きに退学するって感覚でして、
なんなら中途卒業ってことでイイかしらって勝手なことを思ったりもしてて、
学びたいこと感じたいことが得られた気がしてるのと、
また、知らなかったこと見えてなかったことが明瞭になってきたことで
あんなしてみたい、こんなしてみたいってのが湧いてきちゃって
(あ、)
(ん?)
(やめるか。)
ってチラリと思ったのは去年の9月、
自分ん中で決めたのが10月、
お世話になってる先生方にそんなでこんなを話して回った11月、
そこから私の想いに理解を示してくれた学校の紹介を得て就職活動をしてました。
先日、ある著名な大企業から内定をいただきました。
企業内に新規にマッサージルームを起ち上げるところから
マッサージルームのセラピストとして働きます。
こういうのをヘルスキーパーって言います。
企業が視覚障害者の鍼灸あん摩マッサージ師を雇って
社屋にマッサージルームを設けるんです。
利用するのは社員さん。
障害者雇用を兼ねた福利厚生って仕組みです。


なんかですね、
ここがいよいよの、
「第二の人生」ってやつのスタートになるのかな?
って感じてるんです。

「第二の人生」ってなんかダサい感じがして使いづらいんですけど、
経緯はなんでも、29年勤めた会社をパクッと辞めて
「鍼灸あん摩マッサージ師になるぅ」って学校なんぞに49歳にしてソロっと通いはじめちゃうってのは
そこそこ「第二の人生」って感じが自分でもするもんだから、
今までもなんとなく話の流れで使ってたんですけど、
使うたんびに毎回に、
気恥ずかしい感覚っていうか、
しっくりこないって感じがあったんです。

それって、
なんだったの?
というのが、ふと、
わかった気がしました。
就職が決まってみて。
どうしてしっくりこなかったのか、
どうして気恥ずかしいなんて感じたりしてたのか。

これ、
どうも、
そんな気は無かったけど、
無意識のうちに、
ワタシのどっかのどっかに、
前職での自分の経験とか役職とか人脈とかに依存してた。
って感じがするんです。
イイ意味で言えば、
(なんとかなるわ)って自信なんでしょうけど、
ワルイ意味でいうと
(プライドがある)って余計すぎるやつが潜んでた気がするんです。

だから、
「第二の人生」って言いながら、
どっかで
「延長戦」なんですよね。
リセットはしてない。
出来てない。
リセットまでしなくても良いのかもですけど、
どっかで、引きずってる。
そんな気がするんです。
したんです。

だからって、
今までの人脈捨てるわけないし、
今までの役職にあったことも含めての
経験が活きないことないし、
大切すぎる宝物なんですけど、
その宝物だけを資源として第二の人生を歩むなんてことじゃなく、
なんなら、
まったく別の新しい資源をコツコツ積み重ねてくっていうか、
塗ったくってくっていうか、
ピースを繋げてくっていうか、

16歳とか18歳とか20歳とか22歳とかで
いろんな環境でいろんな決断に基づいて学校を卒業して
自分で金を稼ぐ、誰かの役に立つとする社会に
「第一の人生」として若者たちは踏み出すわけですよね。
それと、ワタシ、

(なんも変わんねーじゃん)
って思えるんです。
思ったんです。

その若者たちが学生時代に学校だか部活だか地域たわかなんだかで培った、
経験、役職、人脈。
大切すぎる宝物だけど、
宝物ってだけで。
社会人として新たに別のものを
積み上げて塗ったくって繋げてく。

ワタシは
治療人として
視覚障害者として、
積み上げて塗ったくって繋げていく。

(なんも変わんねーじゃん)
なんて思えたら、
堂々と、しっくりと、
「第二の人生歩んでます。」
って言えるかなって。
将来の安定なんて確約があるわけなんてないし、
仕事場が合ってるとした安心なんかもないし、
上手くやってけるかって不安はあって、
でも頑張ってみようって気持ちだけはちゃんとある。

これ、まさに
「第二の人生」だなと。
「第一の人生」っぽいなと。
スタートだなって思えたら、
第一ん時と同じだなって思えたら、
ちゃんと不安はあるくせに
ワクワクしちゃう。
何が起こるかわからないけど、
一生懸命にやってたら、

為るように成る

って思える。
どなたかが残された
為せば成る
って言葉の方はワタシの経験ではほとんどないんですけど、
だいたい
為るように成ってきちゃったんですよね。
運が良かったのは間違いないんですけど、
バカなんでしょうね(^^)
先のことはよくわかんないんですけど、
その時々に目の前のことを一生懸命やってみようと。
これはワタシの
「第一の人生」で学んだこと。
宝物を大切にしながら、
それにもたれかからず、
新たな出会いと自分に期待をして、
「第二の人生」という誰にも筋書きはわからない
未知の物語が今春スタートします。
させます。


「ワタナベ、大学やめるってよ」
真実は小説よりも奇なり。