いつもなら

重い荷物の時は駅まで迎えにきてくれる彼

今日は何も言われず

「迎えにきて」なんて

恩着せがましい事を言ったら後が面倒なので

最寄り駅から重い荷物を持ちながら

徒歩で帰宅した


キッチンにいる彼に

ただいま~

と言うと

びっくりしたー

って

「おかえり」の一言もなく


初詣行った?

と聞いたら

行った♪

って


思わず

なんで元旦は行かなかったの?

と呟いてしまった


彼、無言


殆ど喋らない彼に

私は世間話をしながらの

夕飯後

くつろぎながらテレビをみていると

彼の娘が枕にしていた

クッションに顔を埋め

クンクンニオイを嗅ぎ


「М(娘)ちゃんのニオイ、しなくなっちゃつたー」

と泣き真似をする彼


丁度洗濯が終わったので

私は洗濯物を干しに席を立った


あーーー

これが現実の世界


その後

話し掛けても無反応の彼


あーーー

またこの生活が始まる


ひとりで波の音を聞きながら

貝殻拾いしたり

浜辺に座ってコーヒー飲んだりしたのは

夢の世界の出来事だったのかな