高校のとき
予備校のとき
もっとも荒んだ学校でもあの目はみたことがない。
家族が入院したとき
あの目は見たことがない。
全てをあきらめた目だ。
能面のような目
唯一の望みは楽に死ぬことなのか
そんな目をしていた。
私も母が他界して
証明写真を撮ったとき、
同じような目をしていることに気が付いた。
ダメだ。
人は生きている間は、生きることを放棄してはダメだ。
死ぬことは死んでから考えればいい。
さてどうする。
何も思いつかない。
絶望を味わった人は、そう簡単には笑顔を取り戻せないという
非情の現実を自分自身が経験したから
それでもだめだ。
生きている限り、人として生きてほしい。
喜怒哀楽の感情を捨てるのは、死んでからやるべきだ。
此の世と結びつけるものを見つけることが仕事になるということだ。
重大だぞ。
どうすればいいんだ。
何も思いつかない。
でも人ととして最後を迎えていただくのが使命だ。
そんな絶望な目をしないでくれ
最後まで人として生きてくれ