東名高速道路を神奈川方面から下っている時に、猿に会いました。

静岡県と神奈川県境の谷峨と小山の辺りです。会ったと言っても、走行中に追い越し車線の路肩からガードレールにひょいと飛び乗り、走る車を眺めているのを目撃したものです。

この辺りは山の中を高速道路が走りますから、実際動物は沢山生息している筈です。それにしても高速道路の路肩からガードレールに伸び乗る瞬間を目撃したのには驚きました。

最近は、東北や北海道を中心に熊が里に下りてきて目撃されるニュースが増えています。御殿場辺りでは、富士公園太郎坊線(県道152号)を夜間走行すると、ヘッドライトに反射して目を光らせる多数の動物(イノシシやシカが多い)を目撃出来ます。

人口減の時代となりましたが、人間は科学の進歩とともに道を作り、動物たちの行動を大きく制限しました。猿目撃の東名高速道路では、丹沢山系と足柄峠から箱根側の山系を行き来するには東名高速道路が「とうせんぼ」します。動物にとっては迷惑な話。気候変動もあって彼らの食物確保にも影響が出て、行動範囲を広げるのは必然かもしれません。

過去には人類を含めて動物は大移動を行ってきました。それを遮る人類。道路以外にも、かつて山であった場所も宅地化され、ゴルフ場も出来て、動物達たちのテリトリーを犯してきたのは私たちです。山に棲む動物が人里に下りてきても、大騒ぎして動物を悪者扱いするのは、私たちの思い上がりかもしれません。

                         (雀)