オリーブオイルが体にいいなら
オリーブの木を植えたらいいのかも!
と思い、数年前に植えたけど実は果して成るのか?
 
※樹木によっては、実を着ける雌株と実を着けない雄株があります。
とのこと
 
 

 

↑より抜粋

 

脂質をとると太る
この認識の根本には
根強いカロリー神話があるようです。
糖質、たんぱく質、1グラムあたり
約4キロカロリーであるのに対し
脂質は1グラムあたり約9キロカロリー。

こうして比べてみると、単純に
同じグラム数の糖質やたんぱく質を摂るより
脂質を摂るほうが「太りやすい」
と考えてしまうのかもしれません。

しかし、これはあまりにも短絡的な考え方です。
脂質が体内でどのように利用されているのかを
まったく見ていません。
脂質はカロリーが高いとはいえ
体内でもっとも効果的に利用されやすいのです。

脂質はまず消火器で分解され
脂質酸という形になって
血液に乗って体内に分配され
エネルギーとなります。
余った分は脂肪細胞に蓄えられますが
必要に応じて再び脂肪酸に変換され
利用されるのです。

やっぱり脂肪になるのだったら
極力摂りたくない。
エネルギーになるのだったら
糖質でもいいのでは?

こんなふうに思ったかもしれません。

糖質だって
摂りすぎれば脂肪に変わります。
もっといえば
実は脂質より糖質のほうが
ずっと肥満を招きやすく
万病の元になるのです。

なぜかといえば、糖質は主に
エネルギー源になるくらいしか能がなく
余った糖質はどんどん中性脂肪に変換されて
体内に蓄積されていくからです。
また、余った糖は細胞にまとわりつく
「糖化」という作用によって
体のさまざまな機能低下を招きます。

このように体内で余った糖が
肥満や糖尿病はおろか動脈硬化や心筋梗塞
アトピーや花粉症の元凶となっていることが
近年、指摘されるようになってきました。

一方
脂質は、エネルギーになるほか
細胞の材料になったり
ホルモンなど体内分泌液の材料になったりと
多方面で利用されます。
さらに、あまり知られていませんが
自ら必要な糖を作り出すことができる
「糖新生」という仕組みが
もともと私たちの体には備わっているのです。

極端な話、糖質など摂る必要はない
むしろ、糖質を摂りすぎることの弊害を考えれば
糖質より脂質を積極的に摂った方がいいと言えるのです。
近年、注目を浴びている糖質制限食も
この考え方に基づいています。

むしろ、油脂が忌避されがちな昨今では
「太る」などと気にせず
体に必要なだけの油脂を摂ることを
特に意識した方がいいと言えるでしょう。

問題になるのは、油脂の選び方と摂り方。

いい油脂から、いい脂質を摂れば
という前提条件つきですが
脂質は体内でどんどん有効活用されます。

脂質に含まれるさまざまな脂肪酸は
リンパ管と静脈を経たり
あるいはダイレクトに肝臓に運ばれ
ケトン体という物質に変換されます。
このケトン体もまた、エネルギー源となります。
なかでも最近、注目されているのが
ケトン体は脳のエネルギー源にもなるということ。
よく「脳は糖しかエネルギーにできない」
といわれますが、実際には脂質も脳の
重要なエネルギー源になるということです。

実のところ
糖しかエネルギーにできないのは
赤血球だけです。
それ以外の臓器や組織は
すべて遊離脂肪酸やケトン体でも
動くようにできているのです。

元来
飢餓に備えるように作られている私たちの体は
二重三重に設けられた機能によって
エネルギーを確保するようにできています。

エネルギーが必要になった時
体は真っ先に糖質を使います。
だから「糖は体に重要なエネルギー源」
と言われるようになったのかもしれませんが
糖はいわば最初の起爆剤にすぎません。

エネルギーを糖質頼みにしていると
スタミナがもたないのです。
その点、脂質は糖質よりずっと持久力が高く
効率的なエネルギー源といえます。

脂質は、ビタミンの吸収にも欠かせません。
ビタミンには
水にとける水溶性ビタミンと
油にとける脂溶性ビタミンがあります。
このうち脂溶性ビタミンは
脂肪がないとうまく体内に取り込まれないのです。

脂溶性ビタミンの代表は次の4つです。

ビタミンA(ベータカロチン)
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK

ビタミンといわれるものに不要なものはなく
高い抗酸化作用のあるビタミンCなど
水溶性ビタミンも多くあります。

せっせと補給しても
体内でちゃんと取り込まれ
利用されなければ意味がありません。
脂質の不足は
これらの脂溶性ビタミンの
機能不全に直結するのです。

コレステロールは
免疫に関わる重要なビタミンである
ビタミンDや、脂肪代謝に欠かせない
胆汁(たんじゅう)酸
さらには、様々なホルモンの材料にもなります。
脂溶性ビタミンであるビタミンDは
脂質がなければ体内にうまく吸収されません。

加えて、ビタミンDが体内で作り出される際にも
脂質であるコレステロールが必要だということです。
ビタミンDは
特に脂質との関係が強いビタミンといえるでしょう。

少しでも健康を意識している人なら
「トランス脂肪酸」という言葉を
見聞きしたことはあるでしょう。

海外では「毒」と見なされ
厳しく規制されている有害な脂肪酸です。
実は日本でも少し前に
規制を設ける動きがあったのですが
いつの間にか立ち消えとなってしまいました。

トランス脂肪酸は
動物の肉や乳にも5%程度含まれていますが
こうした天然のトランス脂肪酸は
人工的に作られる脂肪酸とは構造が違います。
ここで問題にしたいのは
人工的に作り出された
不自然なトランス脂肪酸なのです。

トランス脂肪酸は
菜種油やとうもろこし油などの植物油に
化学的に水素を添加して作られます。
この水素が一つだけくっついている手は
実は酸素と結びつきやすいのです。
酸素がくっつくとは、すなわち酸化する
錆びるということですから、劣化を意味します。
となると、二重結合が多い脂肪酸ほど
酸化しやすいことになります。

炭素と水素の結合が欠けているところに
無理やり水素をくっつける。
そうすると不飽和(ふほうわ)脂肪酸である
植物油を酸化しにくい、見せかけの
飽和脂肪酸に変えることができます。

きわめていびつな形の
「飽和脂肪酸もどき」ができあがり
液体の油が個体になり、酸化にも強くなります。
しかも、大量生産される植物油が原料ですから
動物性脂肪よりずっと安価です。

植物油が原料でありながら
常温で固まっているもの。
マーガリンはトランス脂肪酸を
多く含む油脂の代表格です。
そもそも自然界に存在しないものが
体にいいわけがないでしょう。
不自然なものを、体は利用することができません。

利用できないということは
摂れば摂るほど
大部分が体内にため込まれ続けるということです。

コレステロール値が高いと病気になる。
多くの人がそう思っているようですが
これは逆です。
むしろコレステロール値は
「高め」の方が健康的なのです。

基準値が低ければ
それだけ「高コレステロール血症」
と診断される人が多くなります。
つまり
コレステロールを下げる薬を処方される人が多くなり
薬が処方されるほど製薬会社は儲かります。
こうした、医師会と製薬業界の癒着問題を
言い出したらキリがありません。
コレステロール値が高ければ高いほど
ガンになりにくいという研究もあります。

では、コレステロール値は
どれくらいを「正常」と考えるべきか。





たびたび耳にする
「悪玉コレステロール」という言葉。
HDLコレステロールと
LDLコレステロールという
区別ならまだしも
「善玉(HDL)」「悪玉(LDL)」
という呼称は、ナンセンスとしかいえません。
まるでコレステロールには
「いいもの」と「悪いもの」の
2種類があるかのようですが
実のところ
コレステロールそのものは一種類しかありません。

コレステロールは、リポタンパクという
たんぱく質の一種に吸着され
血流に乗って体内を循環します。

オメガ6は
堅牢(けんろう)な細胞膜を作るために働き
オメガ3は
柔軟な細胞膜を作るために働くというイメージでしょうか。
両者が細胞膜となってからの作用は
きっぱり正反対に分かれるのです。

細胞膜を堅牢にしなければ
外敵に侵されやすくなってしまいます。
血液を固める作用がなければ
たとえばケガをして出血した時に
血が止まらなくなってしまうでしょう。
炎症やアレルギーを促進するというと
聞こえは悪いかもしれませんが
いずれも
外敵から細胞を守るためには必要な作用です。

両者は
どちらが良くてどちらが悪いという問題ではありません。
拮抗(きっこう)する作用がバランス良く働いて
初めて細胞を健康に保っていけるのです。

すでにピンときている人もいるかもしれませんが
アレルギー症状が止まらないのは
アレルギーを促進する
オメガ6を摂りすぎているからだと
考えられるのです。

ともあれ、オメガ6は
一般的にもっともよく使われている植物油に
多く含まれています。
したがって
現代人は総じてオメガ6を摂りすぎており
無自覚のうちに体内で無用の
アレルギー反応が起こるようにしている
と見て間違いありません。

オメガ6から作られるロイコトリエンが
アレルギー反応を誘発することは
医学界ではすでに常識となっています。

問題は、有効活用されない脂質。
代謝に時間がかかり
代謝されたとしても使い道がないために
ため込まれるしかない脂質です。

だからトランス脂肪酸が問題視されているのです。

いい油脂質であれば
さまざまな形で有効活用されます。
しっかり利用されれば、当然
血管にたまることもないのですから
よほど摂りすぎない限りは
まったく問題ないのです。

正しくは
高脂肪血症の根本原因は
「体内で使い道のない、不自然な脂質の摂りすぎ」
と言わねばなりません。

オリーブオイルの多い食事
動物性脂肪の多い食事
トランス脂肪酸の多い食事の

3つのグループを比べると
トランス脂肪酸が多い食事を摂ったグループだけが
LDLコレステロール値が高くなったというのです。

LDLとは「分配役」と「回収役」のうち
分配役の方のリポタンパクにくっついた
コレステロールのことです。

トランス脂肪酸が多いグループでは
LDLコレステロール値が上がったのでしょう。

トランス脂肪酸は高脂血症から
動脈硬化へといたる一大要員であり
それが心筋梗塞や脳梗塞にも
つながっていくのです。

脳は脂肪の塊といっても過言ではありません。
となれば当然、脳を作る脂質の良し悪しが
脳の良し悪しに直結します。

認知症を防ぐには
「脳のエネルギー源は糖」という
思い込みから脱すること。

ケトン体も臓器や脳のエネルギー源になります。
この仕組みにおいては
生み出されるエネルギーは
ブドウ糖ですらありません。
つまり脂質由来のエネルギーでも脳は動くのであり
糖質は必ずしも必要ないということなのです。

それどころか
糖質が肥満から糖尿病など
さまざまな病気を引き起こすことを考えれば
エネルギーを糖質だけに頼るのは危険と
見なした方がいいでしょう。
脳のエネルギー源を早々に脂質由来の
ケトン体に転換してしまえばいいのです。

そしてここからが本題です。

そのケトン体の材料となる脂質は当然
いい脂質でなければなりません。

現にアメリカのある調査では
トランス脂肪酸を多く摂るほど
認知機能の低下が多くみられる
という結果も出ています。
これは
体内で利用されにくいトランス脂肪酸は
脳の血液もドロドロにするため
脳の認知機能にも支障が出るからではないかと
考えられています。

ちなみに
ガン細胞は糖を栄養源として大きくなります。
その点に着目したのが
糖質を絶って脂質をメインにする食事療法です。
すでにガン治療の一環として実用化されており
一定の効果をあげているといいます。

その一方で積極的に摂りたい油脂は
やはりオメガ3です。
実はオメガ6であるリノール酸には
ガンを促進する物質を合成してしまう
作用があると言われています。

そこでオメガ6と拮抗する作用を持つ
オメガ3を摂れば
ガン促進物質を抑制することができると
考えられるのです。

特に魚に含まれるEPA、DHA
(共にオメガ3)には
すでにガン抑制効果が認められています。

少し調べてみれば分かる事ですが
もし植物性油脂の方が健康的なのだとしたら
なぜ、動物性油脂ばかり摂っていた
狩猟(しゅりょう)採集の古代人より
現代人の方が不健康なのでしょうか。

たとえば、古代人には
「血栓症」なんて病気はなく
この病気が爆発的に増えたのは
植物性油脂が広まって以降の事なのです。

また、勘違いされていますが
本当の古代人は非常に長生きでもあります。
病気にはいろいろな要因があるという見方もできますが
食生活の変化と人々の健康度の変化は
密接に関係していると考えるべきです。

バターは(本物のという前提ありきですが)
自然な動物性油脂である一方
マーガリンは、分子構造をねじ曲げられた
トランス脂肪酸が含まれています。
植物性だからというだけで
健康的と考える方がどうかしているのです。

オメガ6は
私たちに非常になじみ深い油に
多く含まれています。
いわゆる「サラダ油」です。
植物油の利便性を手にした現代人は
宿命的に、オメガ6たっぷりの細胞
ひいては炎症やアレルギー症状が
起こりやすい体を作ってしまっている
と言えるでしょう。

ではオメガ3は
どのような油脂に含まれているのでしょうか。

代表的なのは、えごま油です。

他には
アマニ油、クルミ油、シソ油
珍しいところでは
ヘンプシードオイル(麻実油)
インカインチ(グリーンナッツ)
の油なども、オメガ3の
α‐リノレン酸が多く含まれています。

ざっと見た限り、おそらく多くの人が
あまり聞いたことのない油ばかりだなと
思ったのではないでしょうか。
つまり、それほど現代人は
オメガ3が足りてないということです。

オメガ3は
熱で酸化しやすい性質をもっています。
いくらいい油でも
酸化した油では、体で毒として作用します。

誰が最初に言ったかは知りませんが
「油は生鮮食品」
まさにその通りです。
特に自家製ドレッシングに使ったり
あるいはそのまま
ティースプーンで飲んだりなど
「生」で摂るに限ります。

一方、絶対に避けたいのは
スーパーなどで売られている
出来合いの揚げ物です。
おそらくサラダ油で揚げており
しかもその油は
使い回しされている可能性が高いからです。

加熱による酸化と
古くなることによる酸化。
つまり出来合いの揚げ物は
「酸化しきった油まみれの食べ物」
と見た方がいいのです。

オメガ6を完全に否定すべきか
というとそうではありません。
なぜなら
本来の製造法で作られた本物の油であれば
オメガ6であっても健康効果が期待できるからです。

たとえば、大豆油は
オメガ6の筆頭として敵視されていますが
一概に「摂ってはいけない油」と決めつけるのは
浅はかといわねばなりません。
厳選した原材料を
低温圧搾(あっさく)方法で
丹念に絞って作られた大豆油には
ビタミンEといった脂溶性ビタミンが
豊富に含まれています。
毒性が発現するような
無理のある作り方をしていないため
大豆本来の栄養素が崩れずに残っているのです。

もちろん
大量生産されている油と比べれば
いい油は割高です。
でも、悪い油を摂り続けたら
遅かれ早かれ病気になって当然です。
その治療のために
膨大なお金がかかると考えたら
おそらく今、「いい油」に
お金をかけた方が安上がりのはずです。

植物油は
あればあったで便利なものですし
使い方、摂り方によっては
健康増進に役立つものでもあります。
さらには
質が良ければおいしいものでもあります。
本書を書いているのも
その植物油をおいしく摂って健康に役立てるための
知識を得ていただきたいからにほかなりません。

ただ「いい」とされているものを
言われるままにお金を払って摂取する。
そういう盲従(もうじゅう)的な姿勢では
主体的に健康を作っていくことはできません。

トランス脂肪酸が半ば野放しになっているのは
日本くらいではないでしょうか。
国の規制に頼れない以上は
自分で自分の身を守るしかありません。
実際、ちょっと食品の表示に気をつけるだけでも
トランス脂肪酸が身近に溢れていることがわかるはずです。

といっても
親切に「トランス脂肪酸」と
書かれているわけではありません。

代表的なのは
「ファットスプレッド」「ショートニング」
「水素化油脂」といった表示です。
「植物油」「植物油脂」
などの表示もよく見かけますが
こういうぼんやりした表示にも
気をつけた方がいいでしょう。

マーガリンはもちろん
マヨネーズ、スナック菓子
クッキーやケーキ、油揚げや厚揚げ
アイスクリーム、おせんべいなどの米菓子類……。

食品の保存期間を延ばし
食感を良くするトランス脂肪酸は、一見
油を使っていないように見える食品にまで
使われている場合もあるのです。

ファーストフードのポテトやナゲット
インスタントラーメンなどにいたっては
油以前の問題といった方がいいかもしれません。
原材料からして怪しく、食品添加物も満載。
その上トランス脂肪酸で揚げているとくれば論外です。

そもそも時間が経っても傷まず
サクサク、カリカリの食感であること自体
おかしいと見るべきです。

自然の植物性油脂で
トランス脂肪酸に匹敵するほど
有害なものもあります。
パーム油、つまりやし油です。
同じやし科の植物からとれるものでも
ココヤシからとれる油は
ココナッツオイル、アブラヤシ
(パームヤシ)からとれる油は
パーム油と呼ばれています。

そもそもパーム油は
原産国である東南アジア諸国では
石鹸にする油でした。
もともとは食用ではなかったわけです。

パーム油の主な脂肪酸は
飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸
(オレイン酸)です。
脂肪酸含有量(がんゆうりょう)だけみれば
不自然なトランス脂肪酸より健康的であり
しかも原材料は東南アジア諸国で
安く仕入れることができます。
そのうえ
パーム油には抗酸化物質である
ビタミンEが含まれており
保存性を高めたい加工食品にはもってこいです。

こうしてパーム油は、ある種
トランス脂肪酸の代替品のようにして
一気に広く使われるようになったようです。
ところが、天然の飽和脂肪酸であり
オメガ6よりオメガ9の方が多いにもかかわらず
パーム油は非常に有害であることが
すでにわかっているのです。

ラットを使った実験でも
大腸ガンの発症率が激増した
男性ホルモンの低下が見られた
などの報告があります。
また
菜種油、ラード、パーム油をエサに混ぜたところ
パーム油を摂っていたラットが
もっとも寿命が短かったという実験結果もあります。

日本が輸入しているパーム油のうち
80%余り、重量にして50万トン近くが
食用になっているという
近年の統計データもあります。

トランス脂肪酸と同様に
幅広い加工食品に使われているパーム油は
誰もが知らないうちにとっているかもしれません。
普段から加工食品をよく食べるという人は
特にその可能性が極めて高いと見るべきでしょう。

トランス脂肪酸もパーム油も
「植物性油脂」などと表示されています。
こうして世にも有害な
「二大油脂」がはびこっているのは
「植物性」という字面に
何となく安心してしまう風潮が
今だに根強いことも大きな要因でしょう。
むしろ
「植物性油脂」は「健康を害す食品のサイン」
と見直した方がいいくらいなのです。

植物油は
原子同士の結合が弱い
不飽和脂肪酸が多いので
全般的に高温で加熱する料理には向きません。
ただ、比較的熱に強いのは、オメガ9です。
多価不飽和脂肪酸のオメガ6やオメガ3と違って
一価不飽和脂肪酸は二重結合が一つだけ
つまりオメガ6や3に比べれば変性しにくい。
その分、熱には比較的強いといえるのです。

オメガ9の代表はオレイン酸です。
オレイン酸の含有量が高い油は
オリーブオイルや菜種油
アボカドオイル、椿油、さらに
ナッツはたいていオレイン酸が多いので
アーモンドオイルやピーナッツオイルなどを
使ってもいいでしょう。
小腹が減った時、糖質たっぷりの
チョコレートやおせんべいなどを食べるより
ナッツを数粒~数十粒摂った方が
格段に健康的なおやつとなります。

また、ごま油や米油は
リノール酸(オメガ6)と
オレイン酸がだいたい同じくらいの比率になっています。
ごま油で天ぷらを揚げる専門店は多いと思いますが
これは一応は理にかなっているといえるでしょう。

オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は
血液サラサラ効果、血栓抑制効果
抗酸化作用、また腸や肝臓の
機能向上効果もあるとされています。
しかし、その一方で
動物実験のレベルではありますが
発ガン促進作用や脳出血促進作用があることも
指摘されています。

何をとっても
メリットしかないというケースはほとんどありません。
デメリットもあると考えれば
いくら健康にいいとされるオリーブオイルといえども
摂りすぎは危険です。

そう考えると
植物油は日用品ではなく嗜好品と
とらえた方がいいのかもしれません。
本当に質のいいものを、適量
摂るものだと考えればいいのです。

では、本当に質のいいオリーブオイルは
どう探し当てたらいいでしょう。
オリーブオイルを買う際に
「エクストラバージン」の表示を
参考にしている人は多いと思います。

まず「バージンオイル」とは
化学的な工程をいっさい踏まずに
新鮮な果実を低温圧搾(コールドプレス)
だけで絞った油、という意味です。

エクストラバージンは
その最高品質を示します。
「エクストランバージン」と
表示されているオリーブオイルが
間違いなく今述べたような定義に沿って
作られたものであれば問題はありません。
ただ残念なことに
あまたあるオリーブオイルには
「エクストラバージン」を謳っていながら
実際の製造法は
まったく異なるものも多いようなのです。

高温処理し
酸化防止剤など化学物質を入れるといった
製法で作られたものもあれば
一定量の大豆油やキャノーラ油と
ブレンドされているものもあります。
ブレンドしている油も
高温処理や添加物などの化学的な工程で作られた
半ば毒と化した油です。

このように
不自然な姿になってしまっていては
オリーブオイル本来の
健康効果など望むべくもありません。

本来の
エクストラバージンオイルを見極めるには
「低温圧搾」「一番絞り」などと
表示されていることや
遮光性の高い色つきの瓶に入っていることを
基準にするといいでしょう。
よくペットボトル入りの
オリーブオイルも見かけますが
これは、どう表示されていようとも
質の悪い油と見た方がよさそうです。

本来の作り方をされた質のいい油であれば
何の防御にもならない
ペットボトルに入っているはずがありません。
それに
プラスチックの有害物質が溶け出して
油に混ざっている可能性も高いのです。

本来のオリーブオイルは
適切な保存方法がとられていれば
本来の抗酸化作用によって
酸化防止剤など加えなくても
2~3年はもつといわれています。

本来の低温圧搾で作られた油は
日持ちしません。
大量生産される油は
日持ちを良くするという理由で
酸化防止剤を大量に添加されます。
「長持ちするのならいいじゃないか」
と思ったかもしれませんが大間違いです。
こうして、常温で日持ちはするけれども
栄養価は極めて低く、トランス脂肪酸と
化学物質のカタマリとなった油が出来上がります。

透明なプラスチックボトルや缶詰めされた油は
こういう経路を辿ってきた末に
スーパーの棚に並んでいると見て間違いないでしょう。

また、原材料に含まれる栄養素
たとえば油溶性ビタミンを取り除く工程もあります。
これらが含まれたままだと
油が長持ちしにくいからです。

そして、油の見栄えをよくしたり
ここまでの工程で生じた臭いを
取り除いたりするために
高温処理が繰り返されます。
ただでさえ熱に弱い不飽和脂肪酸は
こうして何度も高温で加熱されることで
トランス脂肪酸や、神経毒である
ヒドロキシノネナールだらけの油になります。


こうして
原材料にもともと含まれていた栄養素は失われ
その代わり、トランス脂肪酸や
ヒドロキシノネナールが発生し
酸化防止剤などの化学物質を添加された油は
「毒の塊」といってもいい代物なのです。

まず考えなくてはならないのは
原材料が安全かという問題。
植物油は、農薬漬けで育てられた植物が
原材料になることが多いのです。
これに加えて近年では
遺伝子組換え作物の心配もあります。
特に大豆やとうもろこし
キャノーラ(菜種の改良品種)では
遺伝子組換えが進んでおり
決して見過ごせない割合で
油の原材料にもなっていると考えるべきです。

「積極的に摂りたいオメガ3」
として挙げた、えごま油などにしても
同様に考える必要があります。
原材料が農薬たっぷりで育てられたものであれば
オメガ3の恩恵があるどころか
きわめて有害と考えなければなりません。

間違っても
巨大なペットボトルに入って
売られている油は選ばないことです。
当然、市販のドレッシングなどにも
大量生産の油が使われていると
考えた方がいいでしょう。
加えて、既製品には化学調味料や着色料
保存料など化学物質も盛りだくさんですから
本来の油を使って
自分で作るのが一番安全なのです。

さらにパーム油に限っていえば
ヘキサンと並んで、もう一つ
有害物質が混入している可能性もあります。
それは「BHA」という酸化防止剤です。
かねてより強い発ガン性が指摘されている
化学物質なのですが、厚生労働省は
唯一、パーム油への添加は認めているのです。

つまり
加工食品をとるたび、知らないうちに
強い発ガン性物質を体内に送り込んでいる
可能性も高いということです。
パーム油が加工食品に
広く使われていることを考え合わせると
ぞっとするのは私だけではないでしょう。

繰り返し言っているように
脂質は
私たちが生きていくために欠かせません。
だからこそ
「不自然=毒」と考え
最低限、量販されている油は買わない。

知識と情報。
この二段構えで、今後は
体の毒となる油は摂らないようにして
いただきたいものです。

近ごろ
ココナッツオイルが「健康効果の高い油」
として脚光を浴びています。
結論からいえば、私は一時評価していましたが
今はほとんどおすすめしません。
いくつか副作用が指摘されていますし
そもそも南国の作物が
日本人の体に合うとは思えないからです。

ココナッツオイルには
性ホルモンの働きを阻害する物質が
含まれていると指摘されているのです。
たしなむ程度の量なら、おそらく問題ないでしょう。
しかし、食用油として常用していると
性ホルモンが正常に働かなくなり性欲減退、精子減少
薄毛などの支障が起こる可能性が高くなります。

また、東洋医学には
「身土不二(しんどふに)」という考え方があります。
「体と土は不可分である」
といった意味合いなのですが転じて
住んでいる土地で育つものを摂るのが
もっとも健康的だというのが
東洋医学の基本的な考え方です。

この観点から考えれば
南国原産のココナッツの油を毎日のように摂るのは
体に対しては不自然な行為といえるでしょう。
現に、クリニックで使っている周波数測定器で
食べ物と体の相性を数値化してみると
たいてい、ココナッツオイルは下の方に表示されます。
つまり体質的に合わない人が多い
という結果が出ているのです。

メリットだけを取り上げ
もてはやす風潮に流されてしまうと
かえって健康を害することになりかねません。
「流行には何か裏がある」
という疑り深い姿勢を持つくらいで
ちょうどいいのだと思います。

人類と油脂の原点を考えるなら
古代人、あるいは先住民の
食事を見る必要があるでしょう。
彼らは自然からとれるものを
そのまま食べていました。
「狩猟採集生活」というとおり
狩猟した動物の肉と
採集した木の実や野草などが主食であり
木々が枯れて採集が減る冬季は
ほとんど肉ばかりの生活になります。

つまり、古代人、先住民は
「動物性油脂を摂りまくっていた」
その彼らが動脈硬化からくる疾患や
ガンや膠原病(こうげんびょう)で
死んでいたことを示す痕跡は
いっさい見つかっていないのです。

したがって、これらの病気は
かつては存在しなかった
「きわめて近代的な病気」といえます。
油脂との関連でいえば、まさに技術が発展し
植物性油脂が広まりはじめると同時に現れ
広まってきた病気と考えられるのです。

動物性油脂にも
もちろん様々な問題があります。
ただ、歴史的整合性を考えれば
まず「動物性は不健康な油脂」と敵視するのは
完全に誤りであることが分かるでしょう。

そしてもう一つ特筆すべきは
彼らの頭蓋骨には
いっさい虫歯が発見されていない
ということです。
見過ごされがちですが
食べ物の消化、吸収における第一関門
ともいえる「咀嚼(そしゃく)」は
隠れた健康の要です。
歯が悪ければ消化が悪くなり
栄養素の吸収が悪くなり
結果、体が悪くなります。

歯磨きの習慣など無かった彼らが
どうして虫歯にならなかったかというと
やはり、雑食の食生活に秘密があると考えられるのです。
肉や魚が主食だった彼らは、穀類をあまり
食べていなかったからと言った方が
この場合は的確かもしれません。

虫歯の一大要員は糖質であり
人類は、糖質を多く摂るようになってから
虫歯に苦しめられるようになったと
考えられるのです。

なぜ、ここでこんな話をしたかというと
糖質を多く摂ることで
虫歯が多くなっている筆頭が
いわゆるベジタリアンや
マクロビアンや穀類食者だからです。

彼らは、肉や魚を食べずに
野菜や穀類ばかり食べています。
おまけに
普段の食事では満足できないせいでしょうか
ドライフルーツや玄米バーのような
間食を頻繁に摂ります。
言い換えれば
彼らの食生活には虫歯になる条件がそろっており
彼らに虫歯が多いのは、同然の結果と言えるのです。

菜食主義で
見た目が美しくなるわけでもなく、むしろ逆効果。
慢性的な栄養不足に陥る心配すらあり
その上
全身の不健康につながる虫歯まで促進してしまう。
虫歯になるということは
他の病気にもなりやすいということなのです。

ここまでの話から
動物性油脂の健康効果を
最大限に取り入れるポイントは
「生食」であることがわかると思います。

もちろん、魚も、新鮮な天然ものを
刺身で食べるのが一番です。
近年、ローフードが流行ってきているのも
素材をできるだけ丸ごと
しかもとれたままの自然な形で
低温で食べることが見直されてきているからでしょう。

しかしその一方で
菌を必要以上に恐れる「除菌・殺菌病」
ともいうべき風潮は根強く残っています。

菌が心配といっても、害になるのは
せいぜい肉の表面についている菌くらいです。
肉の内部にいる常在菌は、決して悪いものではありません。
動物の肉に元々存在している常在菌を
生肉と一緒に摂っていたことも
イヌイットや古代人が健康であった理由の一つと
考えられるのです。

とはいえ、私たち現代日本人の消化器官は
すでに菌にかなり弱くなってしまっています。
どんな肉も生食とはいかない中で
味噌や納豆など、腸内環境を整える発酵食品を
日常的に摂ることも重要でしょう。
腸内環境をよくする発酵食品と
殺菌作用のある香味野菜を生魚に合わせた
「なめろう」などは
非常に理にかなった料理といえるでしょう。

このように
摂り方は十分に気をつけながらも
なるべく生に近い形で食べる。
少なくとも、焦げるほど焼いたり
高温で揚げたりする料理は、たまに食べる程度にする。
動物性油脂のメリットを体に取り入れるコツです。

肉や魚を食べるメリットは
脂質だけではありません。
筋肉などを作る重要な栄養素
たんぱく質も、肉や魚を食べることで
よりよい形で摂ることができるのです。

生の野菜には、酵素やビタミン
ミネラルが豊富に含まれています。
生肉ばかり食べられない私たちにとっては
野菜は、こうした必須栄養素の重要な供給源です。
また、植物に含まれる食物繊維は
腸内をきれいにするのに一役買います。

体内に入っても消化、吸収されない食物繊維は
長い間、無駄なものと考えられていましたが
近年ではその特性こそが
食物繊維が有用な理由だと考えられるようになっています。
消化吸収されないまま大腸に達する食物繊維が
大腸内の老廃物や食べカスを洗いざらいからめとって
便となるからです。

「何がいい」「何が悪い」と決め付けず
自然のものを種々雑多に食べること。
何事もほどほどに、バランスが大切と
いってしまえばそれまでかもしれませんが
これが健康になるために、本当に必要な考え方なのです。

「きれいな動物」を食べてこそ
その脂質やたんぱく質のメリットも
享受(きょうじゅ)できるのですから
植物性油脂同様、しっかりした選択眼を
身につけておく必要があります。

とんかつ専門店は
よく、ラードで肉を揚げています。
動物性油脂を敵視する栄養学からすれば
ラードで肉を揚げるなど
不健康きわまりない食べ物でしょうが
実際には、そうとも言えません。
飽和脂肪酸である動物性油脂は
比較的熱に強いといえるのです。
ラードは豚の脂肪ですが
牛の脂肪であるヘット
牛乳から作られるバターも同様です。

ただし
ここでも質の問題はつきものです。
ラードやヘットは、よくスーパーの肉売り場に
無料で置かれていますが、はたして
健康的に育った豚や牛の脂肪でしょうか。
つまり、畜産で多用されていると思われる
ホルモン剤や抗生物質などは
動物の脂肪に蓄積されていると考えるべきなのです。

また、バターは牛乳の加工食品ですから
やはり原材料となる牛乳、ひいては乳牛の飼料や
生育環境に注意する必要があります。
バターは、原材料からこだわっているメーカーを探すこと。
ヘットやラードは、信頼できるお肉屋さんから
取り寄せるといいでしょう。

ちなみに今だに
「卵はコレステロール値を上げるから控えるべき」
と思われている節があります。
でも、ここまで読んでいただいた方なら
そこまで気にする必要はないと分かるでしょう。
コレステロールは、敵視すべきどころか
味方につけるべき脂質であることは
これまで繰り返し指摘してきたとおりです。
もちろん毎日
大量に摂るのは避けた方がいいでしょうが
1日1~2個なら問題ありません。

食べ物に関しては
それさえ食べていれば健康になれる
というような都合のいいものはありません。
逆もまた然りで、自然な食べ物であれば
絶対に食べてはいけないというものもないのです。

長い間、脂質は敵視されてきましたが
その必要は無いからといって
脂質過多になってもいけません。
あくまでも
何かを毛嫌いして極端に避けるのでもなく
一つのものに偏るのでもなく
それぞれを適当に摂る。

糖質、脂質、たんぱく質は1/3くらいずつ
と考えておくくらいが、ちょうどいいと思っています。
要するに、何事にも「ほどほど」がいい
と言ったらいいでしょうか。

健康に神経質になるあまり
「我慢、我慢」の生活を送るのではなく
とにかく悪いものを避けること。
健康において、ベストとはいえなくとも
ベターを選び続けること。

私も悪いと分かっていますが
月に一回か二回ラーメンを食べています。
健康になることを優先するあまり
食べる幸せを放棄することはないのです。
逆に極端に言って、いわゆる
「体に悪いけれど美味しいもの」を食べて
病気になる人生でもいいのではないでしょうか。

人生の選択はすべて自分自身です。
何が自分の体に本当に合っているのかは
自分の体にしか分かりません。
人によっては
魚より肉を多く食べた方が調子がいい
という場合もあるでしょう。

大切なのは、常に自分の体に耳を傾けて
健康的な習慣を自ら見出していくことです。
他人の言う事を鵜呑みにして実践しているだけでは
本当の健康はつくっていけません。

ですから、第一に
自分で自分の体を知ろうとすること。
まずは、日々の食生活と自分の体の状態を
密に結びつけて観察してみること。
そして私たち一人ひとりが
まがいものの健康情報に惑わされなくなれば
事なかれ主義の行政や、利益優先の産業界をも
少しずつ変えていくことができるのではないでしょうか。

生物は本当の意味で
己が食べる必要のあるものを知っています。
栄養学なんて
その世界においては珍妙なもの
にしかすぎないのです。

「栄養学」「油の学問」というのも
地球を汚し食をゆがめ続けてきた生物である人間が
言い訳をひたすら垂れるために作り出した学問である
とも言えると思います。

古代人はビタミンなんて、知っていたでしょうか?
油が悪いものとして宣伝されるようになったのは
いわゆる石油利権と呼ばれる人たち
食と医学を牛耳りたい人たちの作戦でもありました。

植物油が健康に良いと宣伝されるようになったのも
大量生産に向いているからにすぎず
学問ではなく社会的に見なければ謎は分かりません。

そうであるなら私たちは
自然とは何か、生物とは何かを
もう一度考え直していく必要があります。

「売られているからしょうがない」
「買う物が無いからしょうがない」
「給食で出るからしょうがない」

 

なんて発想は
本当に次世代や子どもたちのことを
考えていればありえない話です。
それを作らない世界、それを買わない世界
それを食べない世界を作っていくのが
私たち大人のせめてもの役割ではないでしょうか。

2015年6月22発行