今朝の日本経済新聞に下記の記事が載っていました。記事の中で、国際石油開発帝石の北村社長が「資源のない日本に貢献したい意地」という発言をされていたことが気になりました。誰に対して何を意図して発せられた言葉なのか気になりました。恐らくこれは株主では無く、従業員や国内のステークホルダーに向け、士気向上を目的に発せられたもののように感じます。しかし、株主にとれば意地で投資の意思決定をされては困ります。無論、十分に検討されているものと思いますが。同社は日本で唯一の黄金株の発行会社であり、実質国有企業であると認識しています。故にこのような発言が出たのだと思います。ともあれ、情熱の表現方法は千差万別で時と場所によって使い分ける必要はあると思うものの、個人的には意地という表現は嫌いではありません。

2012.5.30 日本経済新聞

 「開発費も供給先も確保できる。東京電力の権益を譲ってほしい」。昨年末以降、豪州の液化天然ガス(LNG)巨大プロジェクト「ウィートストーン」での東電権益を狙い、中国やインドの複数の資源会社が開発主体の米資源大手シェブロンに働きかけていた。

東電権益に食指

 東電は2009年、3千億円超を投じて11.25%の権益取得を表明したが、取得前に福島第1原子力発電所事故が発生。賠償金負担が重い東電単独の出資が困難と知ると、新興国のエネルギー企業が権益買収に動く。
 5月中旬。危機感を強めた経済産業省の後押しもあり、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、三菱商事、日本郵船の官民による日の丸連合が組まれ、権益が新興国の手に渡る事態はなんとか回避された。
 新興国の台頭が世界のエネルギー勢力図を変えつつある。需要が縮む日本に比べ、中国やインドのエネルギー購買力は膨張する。日本が世界最大の需要を武器に自由に調達できる時代は過ぎた。
 5月18日。この日を日本のエネルギー関係者は感慨深く迎えた。国際石油開発帝石など日本勢が76%の権益を持つ豪州北西部沖のLNG開発事業「イクシス」の着工日。日本企業が初めて操業主体となる「日の丸ガス田」で、16年末に年840万トンのLNGを生産し、7割を日本に供給する。

リスクは覚悟

 LNG開発には技術力のほか資金調達や売買交渉など広く深いノウハウが必要。原油生産よりハードルが高く、手がけるのは欧米石油メジャーなど一握り。「資源のない日本に貢献したい意地」(北村俊昭社長)が総事業費約2兆7千億円の巨額投資に踏み切らせた。
 資源開発の世界では操業主体を経験して初めて世界的な資源会社として認知される。「メジャーや資源国から共同事業で声をかけられるケースが増えた」と北村社長は変化を実感している。
 そのひとつが英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルとの関係強化。「洋上LNGの世界を開拓しよう」との呼びかけに応じ、シェルが豪州沖で計画する世界初の洋上LNG事業へ国際帝石が17.5%出資。シェルは国際帝石のインドネシア事業に30%出資している。技術力、情報力とも世界有数のシェルと組めば国際帝石は新興国勢に先行できる可能性が広がる。
 三井物産はメジャーが目を向けなかった東アフリカ沖でフロンティアを切り開く。2割の権益を持つモザンビーク北部沖合の天然ガス鉱区はガス層が次々と発見され、埋蔵量が24兆~50兆立方フィートと単一鉱区では世界最大となる見通しで、メジャーを悔しがらせている。
 単なる幸運ではない。グループの技術者は約100人と日本の石油開発大手に匹敵する規模。有望な探鉱情報をいち早く入手し、メジャーの関心が薄い「中穴」狙いに徹してきた。三井物産の飯島彰己社長は「(投資が回収できない)リスクはあっても探鉱段階から取り組むメリットは大きい」と強調する。
 大阪ガスはガス田に加えて欧米LNG基地権益にも投資する。ガスの採掘から液化まで最新の情報を手にすることで、「正確なコスト計算が可能になり、投資戦略にも役立つ」と尾崎裕社長は狙いを説明する。
 東電と東京ガスが米アラスカ州から初めてLNGの輸入を開始して約40年。世界のLNGビジネスをリードしてきたのは日本企業だ。新興国との資源の奪い合いはさらに激しくなる。日本企業はフロンティアを切り開き続ける覚悟が必要だ。







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