失敗の本質―日本軍の組織論的研究/戸部 良一

¥2,957
Amazon.co.jp

太平洋戦争に敗北した日本軍を対象として、
組織論的分析を行い、教訓を紡ぎ出した一書。

以下、印象に残った箇所を列挙する。


■日本軍における9つの敗因


1、戦略上の失敗要因分析

2、あいまいな作戦目的
二重の目的
グランドデザインの欠如

3、短期決戦の戦略思考
近視眼的

4、主観的で帰納的な戦略策定
独自の主観的な積み上げ方式による戦略策定

5、狭くて進化のない戦略オプション
状況の変化によって書き改めるべき戦略だった

6、アンバランスな戦闘技術体系


7、人的ネットワーク偏重の組織構造


8、学習を軽視した組織
ある一定の条件の時にどう行動するかという事のみにとらわれ、一定の条件が変
わりうるというところに対する学習が足りなかった。

9、プロセスや動機を重視した評価


■日本軍の最大の失敗の本質は、特定の戦略原型に徹底的に適応しすぎて学習棄却ができず自己革新能力を失ってしまった、ということ


■言葉を奪われた組織

言葉を奪ってしまったことが最大の敗因であったという指摘は的を得ていると
思った。組織は発展するにつれ、知らず知らずの内に、階層が出来上がり、
壁が発生する。その壁をトップ、ボトム、そしてバーティカルに破壊し続けられる
環境・空気を創出するため尽力することがマネジメントの重要な仕事の
一部であると考える。