【 2016 】会計学Ⅱ(財務会計)

 

2016財務3-12016財務3-22016財務4-12016財務4-22016財務5-12016財務5-2

 

【 点 数 】

 

 < 結 果 >

 

第3問 素点46 → 換算後 35.60(59.3%)

第4問 素点22 → 換算後 34.85(49.8%)

第5問 素点18 → 換算後 33.70(48.1%)

 

合 計 素点86 → 換算後104.15(52.075%)

 
 
< 得点比率52%予想ボーダー と結果 >
※括弧書は参考値、大原&TACは合格発表前公開の概ねの予想値
 
______大原予想_TAC予想_(2015年)_2016年予想_(自己採点)__結果
第3問_素点__45____42___(35)____40_____(45)_____46
第4問_素点__28____32___(31)____24_____(28)_____22
第5問_素点__32____24___(10)____22_____(18)_____18
 
合_計__素点___105____98___(76)____86_____(91)_____86
 
 
【 総 評 】
 
3-1  減損会計の個別計算、棚卸資産の評価方法・固定資産の減損による評価方法
3-2  株主資本等変動計算書の計算、その導入背景
4-1  その他有価証券と保守主義、繰延税金負債
4-2  自己株式の取得・保有・消却
5-1 のれん、数理計算上の差異、リサイクリング、R&D、会計処理の統一、日本の会計基準
5-2 日本基準からIFRS基準への修正仕分と連結計算問題
 
昨年と比べ、第3問は易化、第4問は難化、第5問は易化で総合的に易化したといえる。
第3問は、個別問題のような問題が多く、また、簡単な問題だったので、短答レベルの知識でミスなく解ければ、十分合格点が取れる内容だった。
第4問は、難解な問題がいくつかあったものの、簡単な問題もそれなりにあったので、簡単な問題を無難に解答できれば、合格点に届いたと思う。
第5問は、比較的簡便な理論の小問題が列挙されたが、計算がイレギュラーな内容だった上、仕訳→計算という流れが理解できないと解答できない問題だったため、初見では難しかった。
理論と仕訳で、ある程度点数を取らないと合格点に届かないという厳しい内容だった。
全体のボーダー予想は、大原が大きく外し、TACの方が近かった。

 

 

【 感 想 】

 
財務会計は直前までケアレスミスが多く、特に計算ミスがひどくて心配が絶えなかった科目。
そのため、答練を受けても結構ひどい結果ということもよくあった。
ミスだけはしないようにと気を付けて挑んだ。
解く順番は、理論(90%)→第三問→第五問→理論(10%)。
理論の難しいところ以外は先に埋めて、最後に理論の難しいところを書いた。

第三問では、拍子抜けするような簡単な問題が出て驚いた。
逆にミスできないので、2,3回計算チェックをして解いた。
減損の最後の計算は習った通りにやったつもりだったが、間違えていたので理解不能だった。
そもそも短答論点で、ここ最近まともにやってなかったところなので、仕方ない。
株主資本等変動計算書の方は、税理士講座の簿財の答練で全く同じような問題をやったばかりだったので、精神的に落ち着いてできた。
税効果の絡むところの論点もそのときの答練にあった気がして、なんか違うなと思ったが、時間かかりそうだからまぁいいやでそのまま気にせず書いて違っていたぐらいで、あとは合っていた。
理論の方も、典型論点だったので、さらっと書いて終わらせた。
株主資本等変動計算書の方の理論は会社法の知識で書いたが、若干論ズレしていたので、点数は来なかったと思う。
それでも、点数的には十分で、得点比率は思った以上に高かった。

第四問では、問題1のその他有価証券の問題が税理士試験本番で出た問題だった。
おっこれはとか思ったが、税理士の方は自己採点していたわけでもなく、別段難しくなかった内容だったので、同じことを書いたのだが、問2の問われ方が若干違っていたので、若干違うことを書いてしまった悲劇。
問題文はよく読もう。
問題2の繰延税金負債の話は、難しかったので、部分点くればといった感じで適当なことを書いて埋めた。
問題4は、為替換算調整勘定の話で、問われると答えにくいようなイメージだったが、基本的な内容の問題だったので、概ね取れたかなといったところ。
時間が押していたので、焦っていたと思う。
問題3の自己株の話は、超典型問題だったので、簡単だった。
問題用紙を見てもらえれば分かると思うが、そこでやらかした。
①②③を一つの問題に書くところを、それぞれ下の別問題欄に書いてしまって、解答用紙ズレを起こしてしまった。
解答する問を回していたら、たまたま最後に書いた問題だったので、書かなかった論点はそのまま気づかず放置という感じで先に進んでしまった。
第四問で一番簡単な問だったのと、本来書くべき別の問題も書けなくなってしまっていたので、実質的に10点以上点数を落としてしまった。
一番やってはいけないケアレスミス。
終わったあとに気が付いて、これで落ちたなぁと思ったぐらいだった。
得点比率でいうと3か4ぐらい下がったと思う。
結果的に、成績は平均ぐらいだったことから、他でカバーできたのか周りが出来てなかったのかで、壊滅はしなかったので助かった。

第五問も、個別の理論がたくさんあり、うわっと思ったが、案外書ける論点だったので、概ね書けた。
問3のリサイクリングの問題はどっかでやった気がしたが、思い出せず、クリーンサープラスと書いたが、素点を見るに多分点は来なかったと思う。
一方、計算はさっぱりだった。
取り組んだ瞬間に、昨年の第五問を思い出したので、没問臭が漂って来て、やる気を失った。
仕訳の問題もよくわからない中、埋めた感じ。
前期を利益剰余金にするのを忘れていたので、全然ダメダメだったし、退職給付のとこも欄書き間違えて、消すのも面倒だったので、間違えたまま2行書いてやったぐらい投げやり。
結果、二行分しか合ってなかったが、幸い全体的に没問っぽかったので、大事には至らなくて助かった。
この時間を全体のミスチェックに回していればよかったぐらいの時間の浪費だった。
理論の出来はよかったが、計算が足を引っ張り平均は割ってしまった。

総じて、財務会計はボーダーを越えた。
平均を割るぐらいを想定していたので、驚きだった。
第三問の計算で稼いだアドバンテージで他をカバーした形になったので、簡単な計算をしっかり取ることが如何に大事かを身に染みて感じた。
昨年はこんな感じの中、第三問で爆死したようなものだったので、1年間の成果が多少でたのかもしれない。
それでも、理論でケアレスミスが相次いだので、かなり反省すべきではある。
自己採点と点数を比べてみても、概ね予想通りといったところ。
理論は意外と点数が入りにくいのかもしれない。

財務会計でアドバイスするとすれば、
① 簡単な計算問題ほど気を付けてやる
② 問題文をよく読み、時間配分やらケアレスミスに気を配る

という、アドバイスと言えないレベルの内容だろうか。
無能すぎて自分が教えられるようなまともなテクニックはないです。
 
 
 
【 過年度のデータ 】
 
参考になるかは不明だが、不合格時の過年度答案も開示する。
世に出回るのは合格答案だけだと思うので、参考にしたい方は見てください。
落ちたときの答案を採点する余力も気力もないので、採点は省略。
他の合格者の答案と見比べて嘲笑でもしてください。
2年分をざっくり考察して終わります。
 
≪ 2015 ≫
 
 
 

第3問 素点22.0 → 換算後 23.60(39.30%)

第4問 素点22.5 → 換算後 30.95(44.20%)

第5問 素点 4.5→ 換算後 29.75(42.15%)

 

合 計 素点 49 → 換算後 84.30(42.15%)

 
 
 < 得点比率52%ボーダーと結果 >
※括弧書は参考値
 
_______2015年_(自己採点)___結果
第3問_素点___35____(21)_____22.0
第4問_素点___31____(36)_____22.5
第5問_素点___10____( 8 )______4.5
 
合_計__素点___76____(65)_____49.0

 

 

< 総評と感想 >

 
第5問が今までの出題形式と大きく変化し、また、難易度もかなり上がり、意表をつかれた回であった。
それ以外は概ね変化がなく、2016年と比べても、第5問以外は遜色がない。
 
2015年は答練も全部出て、そこそこ頑張った方であったが、苦手なキャッシュフロー計算書が出たため、簡単だった第3問の計算問題をかなり落としてしまった。
理論は結構勉強したつもりで、答練の成績も悪くはなかったが、本番では振るわず、昨年よりも成績が悪いという、1年間の頑張りを否定されたような結果に終わった。
ただ、よくよく読んでみると、問題文を読み違えていたり、勘違いしていたりと、そもそも日本語が読めていないということに起因するミスが致命的だった。
自己採点と比べても、かなり乖離した結果となった。
第3問が振るわない感じがしたため、第5問で巻き返そうとしたが、ほぼ没問という絶望的な難しさだったため、出来なかったにも関わらず、差がつかないという結果に終わった。
結果的に、2014年を下回るというまさかの結果だった。
 
 
≪ 2014 ≫
 
 
 

第3問 素点25.5 → 換算後 29.00(48.3%)

第4問 素点22.0 → 換算後 33.35(47.6%)

第5問 素点11.5 → 換算後 25.80(36.9%)

 

合 計 素点 59 → 換算後 88.15(44.075%)

 
 
 
2014年の短答合格から計算を手薄にした結果がこれである。
思った以上に白紙が目立った。
第3問は連結の典型問題だった記憶があるが、ボーダー7割ぐらいのところ5割程度しかとれず、大きく出遅れた。
第4問の理論はそれなりに時間をかけて埋めたが、点数はあまりこなかったことからも、論点理解の程度が低かったのかもしれない。
第5問は、過去2年前からずっと個別論点形式の問題が主流であり、点数を稼ぎやすいとされていたところではあったが、時間が足りず、空欄が出来てしまった。
簡単な計算を落とすと、できる人とかなり差が出ることが伺える。
理論で差がつくというより、簡単な計算で差がつくという傾向は昔から変わらないようだ。