5月25日マチネ
キャスト
カジモド 飯田達郎
フロロー 芝 清道
エスメラルダ 岡本美南
フィーバス(隊長) 佐久間仁
クロパン 吉賀陶馬ワイス
ストーリー
15世紀末のパリ、ノートルダム大聖堂の鐘つき塔にカジモドという鐘つき男が住んでいた。幼い時に聖職者フロロー(カジモドの叔父さん)に引き取られた彼は、その容姿から塔に閉じ込められ、友は石像(ガーゴイル)と鐘だけ。年に一度の“らんちき祭”の日、ガーゴイルたちにそそのかされたカジモドは塔を抜け出し、美しいジプシーの踊り子エスメラルダに出会い、最も醜い仮装をした者を、決めるコンテストに出るが、仮装でないと知った聴衆に罵られ、おわれる。大聖堂に逃げ帰ったカジモドをなぐさめるエスメラルダに、恋心を抱くカジモド。一方、聖職者でありながらエスメラルダに邪悪な欲望を抱いたフロローは、大聖堂警備隊長フィーバスにジプシー排除を命じ、彼女の捜索をはじめる。しかしフィーバスもまたエスメラルダの魅力にとりつかれてしまう。カジモドとエスメラルダとフロローとフィーバス。入り組んだ愛憎の連鎖が、やがて悲劇を巻き起こす。
感想(ネタバレ含みますのでご注意を!)
昨年のゲネプロの記事を読んで、観たくなりチケットを探したので、観劇予定がこんな先になってしまいました。
表情が見れる比較的前方席(11列下手寄り)、やっぱり表情見れるって良いです。
カジモドが切なくて…胸が苦しくてギュッとつかまれました。演技、歌声ともに良く、こんなに演技に引き込まれたのは今年初。
フロローも気持ちが分かるところもあり切ない。バリトンなんだと思いますが歌声が素敵でした。
エスメラルダは芯の強い明るい前向きな女性で魅力的。ダンスも脚線美も素敵。
フィーバス隊長は身長も高くてイケメンさん。
クロパンは見た目ちょい汚いけど歌声が若くて綺麗!テノールでしょうか高めの歌声でした。
ストーリーが良くてもう目に涙が溢れてしょうがなかったです。
小道具の使い方も良くて、椅子や柵が扉になったりしていて、そういうのも大好きです。
ネタバレになりますが、フロローの最後の場面は視覚と音で表現されていて、ハッと息を飲んだので良い演出だったと思います。
聖歌隊の皆さんの歌声も素敵でした。
カジモド役の飯田さんが最初は姿勢正しく出てきて、せむしになりボロ服を着て、顔を汚し、髪型ぐちゃぐちゃに。
そして最後は反対にボロ服を脱ぎ、顔もキレイになり終わるのは不思議な演出で、過去を語る語りべみたいにも見えました。
そして、もうカジモドでは無い飯田さんはめちゃめちゃ輝いて素敵に見えました。
カジモドの素直な気持ちの青年像は可愛くも感じられ、母性本能をくすぐりました。 逆にフロローは、聖職者としての自分とジプシーに恋をしてしまった気持ちを消化出来ずに、歪んだ愛情表現になって苦悩する姿が人間ぽくて、可哀想にも見えました。
悲劇なんですが、ラストの語りからはカジモドは幸せだったのかも…と思ったりしていました。
歌もダンスも演技も素敵で物語にドップリと浸かる事が出来て大満足です。
もう一度観たい気持ちでいっぱいで帰宅しました。