原因は、簡単に言えばを結果を出そうとするから。解決方法は、結果ではなくプロセスだけを意識することだ。
補足すると、最善の結果を出そうとすると、一足飛びに効果を出そうと最も良いプロセスではなく、最も早い、リスクのある乱暴なプロセスを選んだり、最も安全な、リスクは無いが意味も無いプロセスを選んだりする。しかし結果を意識せず、その状況における最善の選択をだけ心掛けると、得点に強引に近付けるために、正しいプロセスを省略することも、必要以上に臆病になって余計なプロセスを追加したりすることもなくなる。
正しいプロセスを意識するというのは、定性的な根性論、抽象論で言えば、いつも通りにプレーする、ということと同じだ。しかし強いストレスが掛かると、人はいつも通りということがわからなくなってしまう。いつも通りというのは、いつもより多めにリスクを取って強引になることでもなく、いつもより少なめにリスクを取って無駄なことをすることもでもなく、失敗の可能性はあるが、妥当なリスクを取ることなのだ。リスクを取りすぎている、リスクを取っていないと感じたら、極端に逆に振れるのではなく、少しずつ修正することを心掛ける。正しい判断が出来ない時は、結果を早く出すために、臆病と乱暴を行ったり来たりする。意識の修正は誰もが普段からおこなっていること。結果を意識せず、補正の幅を小さくして修正をはかることが重要なのだ。
もしチーム全体が結果を意識することなく、正しいプロセスを踏むことだけを考えていたら、また、強いストレス状態で意識を修正する練習を行っていたら、暴走する選手を周囲も抑制するのではなく細かな修正をマイナス側に行え、とか、臆病な選手にプラス側に少し修正しろ、という指示が行えたはずだ。VTRでも用意して、特定の場面で映像を止め、もしこの状態でリスクを取りすぎた場合はどういうプレーが予測されるか、取らなすぎた場合はどういうプレーが予測されるかみんなで討議し、微調整するために何をどの程度ずつ行って修正するべきかをやはり討議する。その内容は書き出し、後でそれぞれが読み返すことで自分の意識を客観的に見る習慣を身につけ、具体的に自分のリスクの取り幅をベンチマークできる場面を持つこと、それを修正するやり方や他人の選択肢を思い出す、考え出すことが身に付いたはずだ。
必要なのは平常心だとか、いつも通りのプレーと口にすることではない。判断を測るモノサシと、合理的な修正方法の習慣付けだけなのだ。
私はもちろん彼らを責めるつもりはない。日本人が陥りがちな、アガる、という状態を緩和する合理的な方法が存在すると考えているだけだ。年齢的に厳しい選手もいるが、次回に向けて精神論ではない、合理性と具体性のある方法でこの問題に取り組んで欲しい。