過去を掘り返す中韓 | 率直な意見。

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中韓が日本の過去を責めることを決めたそうだ。これを決めた輩はおそらく戦後中韓が行ったプロパガンダを国内で歴史として学び、その認識から大きく変わらない程度の、間違った価値観と薄い知識しか持っていないのだろう。
この問題を本気でほじくるとまずいのは、日本よりむしろ欧米だ。日本がなぜ第二次大戦を起こしたか、無邪気にも単純な侵略や領土的野心と思っているからこんな話を平気でしてしまう。
この問題を掘り下げれば、ブロック経済とハルノートに話が及び、この前提として植民地政策に行き着いてしまう。日本は植民地経営が下手で収支は持ち出しだし、期間も短く結果的に植民地に与えた被害は少ない(韓国は植民地ではなく併合だから関係ない、植民地より優遇された、モノによっては本土よりも)から、この話題がきちんと議論されるなら問題は少ない。慰安婦の話も軍の強制は無いという韓国人兵士の証言がアメリカの記録にあるし、南京も攻略に際して被害が少ないと赤十字か何かから感謝状が出ていたはずで、そもそも中国を相手に戦争したことの是非は当然あるが、これも一般的な戦争の範疇におさまっている。
これに対して欧米は世界中の植民地に対して間違いなく収奪を行ったし、期間も長い。殺人やレイプを含め長く多くの人権を踏み躙った。欧米の中ではお互い様だから問題にしていないだけで、過去を問題として問うとして中韓が騒ぎ出せば、封印したはずの過去がほじくり出されてしまう。もちろん欧米は脱植民地化に際しても、賠償はおろか資産の買取をさせるのが一般的だ。
日本政府はこの問題をそういうステージに上げることを絶対にしないが、民間の、特にネットの自由な議論には干渉出来ない上、他国がこの話に巻き込まれれば、例えばアジア、アフリカは他人事では無い自分達の過去が金になる、謝罪を引き出せるとなれば、元の宗主国に対して騒ぎ出さない保証などない。欧米にとってもこの話を蒸し返されれば、欧米に追い詰められて、植民地解放を掲げて戦争を起こした日本とは全く別の次元で、大変マズいことになるのは明らかだ。
だいたい白人支配の当時、唯一の有色人種で、しかも帝国主義ではごくごく後発の日本が、周辺国相手に好き勝手に戦争を起こしたり、その戦争で虐殺事件を起こしたり、そもそも出来るわけがないではないか。国際法にこの上なく忠実に振る舞って、ようやくおこぼれをもらっていたのだから。日本が鎖国している間に、ブン取れる土地や利権は欧米で全て分け終えてしまっていて、それが固定化した世界の中で名分の立たない侵略戦争を日本が起こしたとしたら、戦争をはじめても収拾が付かない。この当時は民族戦争は反乱であって戦争はない。あったとしても内政問題に過ぎない。従って戦争は完全な経済原理だから、収拾が付かない、落とし所の無い戦争はあり得ない。第二次大戦すら、日本は大東亜共栄圏を掲げて、曲がりなりにも植民地解放が出来れば友好国が増え、もしかしたら国際的な正義は成り立つかもしれない程度の、戦争の収め方は考えていた。太平洋戦争を起こす直前、2年以上は戦えないから、どうしても戦争をするなら、戦争をちゃんと終わらせろと海軍が言っているくらいで、単純な侵略戦争などこの当時は全くあり得ないのだ。
中国が東南アジアにちょっかいを掛けたり、当時軍備のなかった竹島に勝手に侵攻した韓国にはわからないことかもしれないが、いまは口を拭ってお上品に振る舞っている欧米に何ら配慮せず、軽い感覚でこの問題に触るのはあまりに無邪気でヤバいことこの上ない。
中韓が自分達の望む範囲で議論が進み、収まると考えているとしたら、本当に馬鹿としか言いようがない。日本が耐え忍べば済む話ではない、パンドラの箱だと気付かないのだから。