今年もまた、これが送られてきた…
京都大学法学部6年生となった、我が愛しき長男の…
大学5年間の成績表…
それにしても…
何故か来年以降も毎年、私が死ぬまでの間は永遠にこれが送られてくるんじゃなかろうか!
そんな恐怖感を拭い去れないのは、果たして私の被害妄想が原因なのだろうか?
でも、たとえそれが大袈裟な表現だったとしても…間違いなく10年後の私だって
このゴールデンウィークの時期になれば、長男の成績表が送られてきた日々に思いを馳せていることだろう。
さて…
この成績表の中で、私にとって兎にも角にも大切なのは…
GPSだかGPAだか知らないが、成績が優れているか否か…なんていう項目では決してない。
やはり卒業までの間に、あとどのくらいの単位を取得しなければならないのか…
これに尽きる。
だってそれによって、私の金銭拠出戦略が大きな影響を受けることを…どうしても避けられないのだから…
ではまず、今年送られてきた成績表を見てみよう。
ここには…
専門科目として彼が取得しなければならない計「80単位」のうち、卒業まであと「26単位」が足りないよ…
と、記載されている。
そこで昨年送られてきた成績表と見比べてみると…
(2023/5/13のブログ参照)
一年前のこの時点では、あと「42単位」が足りないよ…と、記載されているので…
つまりこの一年間で彼は、「16単位」を取得したことになる。
うん…!?
一年間で「16単位」取得して、残りが「26単位」?
おいおい!
あと一年じゃあ、時間が足りひんやんか!
うわぁ…もしかしてヤツは7年生までやるつもりか?!
そういえば最近全く音沙汰もないし、この件を言い出しにくくて大人しくしてるんちゃうやろなぁ!
と…
憶測が妄想を呼び、その妄想が暴走してしまいそうになるのを…
何とかこらえて冷静になる。
いやいや…
冷静になって考えてみれば…
法学部の優秀な仲間たちは、3年生と4年生のたった二年間だけで…この計「80単位」を取得する訳だから…
つまり彼らは単純計算で、年間「40単位」を取得するという訳だ。
ほんなら、言うても「26単位」なんて楽勝やんか!
と、まるで霧が晴れるかのように…明るい気持ちにもなれそうな気がしてくる。
しかしその次の瞬間には…我が長男が
この一年間で「16単位」しか取れていないという、厳然たる事実が目の前にあることを思い返し…
再び暗澹たる気持ちにならざるを得ないのであった。
果たしてヤツは大丈夫なのか?…と
っていうか、昨年の秋頃から就活を頑張ってるみたいだけど…
そもそも…
もし卒業出来なかったら、就活自体が全く意味をなさなくなってしまうではないか!
そこで私は意を決し…彼にLINEを送ることとした。
基本的に私は、学業にしても就活にしても…
自らの自由意志と、それに基づいた行動によって為されるべきだ…という確固たる信念があるので…
そこに関して、あれこれと口を出すことはない。
しかし、彼らを扶養して出資しているのは間違いなく私なのだから…
彼らが私の庇護下から自立するまでの…
その時間的な見通しや、経済的な見通しに関しては…
彼らに報告を求める権利を有しているはずだ…そう自負している。
では早速…
「どうなんだい? まだ26単位も残ってるみたいだけど、あと一年で卒業出来るのかい?」
と、LINEを送ってみた。
すると…彼からは
「5年生の学年末試験が就活期間と少し被ってしまい、思いのほか単位が取れなかった」
という若干言い訳じみた言葉や…
「でも、あと一年で全ての単位を取得すべく頑張る」
という意気込みを伴った言葉や…
そんな返事が返ってきたのである。
まあそれでも良かろう。
ここから私が確認出来たのは以下の二点…
彼はあと一年で卒業する意志を確実に持っているということ。
しかしそれでも来春、ギリギリのタイミングで結局は卒業出来ませんでした…という可能性も念頭に置いておかなければならないこと。
それだけ分かれば十分だ。
確かに来春で卒業するつもりがないのならば、現在頑張っている就活自体が全く意味を持たなくなる訳だし…
ただ最悪の場合、就職は決まっているけど卒業が出来ない…という笑うに笑えない事態も起こり得るということだろう。
それもまた人生ということだ。
さて…彼はLINEで
もう一つ気になることを言っていた。
曰く…
「就活で一つ悩んでいることがあるから、今度また相談するわ」
うーん…気になる
私はこの6月初頭に、京都は一乗寺にある長男の部屋を掃除に訪れるつもりでいるから…
きっとその時に、お悩み相談タイムがあるものと思われる。
そう…
いつだって時というものは勝手に流れていくものだ。
我がバカ息子たちの卒業や就職が、まるで永遠に訪れないことかのように思えて仕方のない…この今という時間だって…
いつの間にか勝手に流れて行き…
そしていつの間にか…間違いなくヤツらも勝手に卒業し、勝手に就職していくのだ。
だからこそ…
この、まるで永遠に解放されないかのような…たとえネガティブな閉塞感を伴った時間であったとしても…
そういう、二度と味わうことの出来ないこの時間をこそ…
慈しみながら日々過ごしていこうではないか。
そんなふうに思う今日この頃なのであった。