今年も桜が咲いた。



今日の午前中は神戸での仕事だったので…


その帰り道…


電車で我が家の最寄り駅に着いた後、そこから自宅までトボトボと歩きつつ…


満開へと向かう桜の木々を眺めていたのだった。



さあ明日は日曜日だし、天気も良さそうな雰囲気だから…是非とも妻や娘を連れて花見に繰り出そう!


そんなことを考えながら…



ところで…


昨年の私のブログ「桜に想う2023」を読み返してみると…その日付が3月27日になっている。


そして今日のブログ「桜に想う2024」は、日付が4月6日だ。


ということは…


ここ最近の桜に関するニュースでよく言われているように…


今年は桜の開花が昨年より10日ほど遅い…ということであろう。


しかしこれを前向きに捉えるのならば…


ちょうど入学式の時期に桜が満開を迎えるということで…それはそれで趣があって非常に良いことなのではなかろうか…とも思うのだった。



そんな中…


昨日は、我が長男が所属する京都大学の入学式が行われた…というニュースをTVで目にした。


となれば自然…やはり私も、5年前の入学式を思い出さざるを得ない。


そう…当時


そんな私は妻と娘を連れて、京都の「みやこメッセ」で行われた長男の入学式に参加したのだった。


さらには…


その全体で行われた入学式の後、京都大学のキャンパスに戻って開催された法学部独自の入学式にも参加し…当時の私たちは晴れやかな気分を満喫したものである。


その日は本当にポカポカ陽気の小春日和であり、京都の街は桜が満開であり…


こんなにも入学式に適した日はなかろう…なんて思ったことを今でも懐かしく思い出す。



さて…話は変わって


我が国において「サクラサク」…と言えば、やはり主に


受験で合格を勝ち取ること…などといった


個人や家族にとっての念願や悲願を達成することを意味する…というのが共通の認識ではなかろうか。


では果たして…


そんな我が家にとっての「サクラサク」とは…現時点で何を指し示すのであろうか?


うーん…


まあここで、普通に考えてみれば…


ウチのバカ息子二人が、就活の末にしっかりと就職先を確定し、なおかつ大学を無事に卒業すること…


ある意味、これに尽きるのは間違いなかろう。


でも私に言わせれば、どうもこれがピンとこないのだった。


そもそも…「サクラサク」って


そんなキラキラしてて、唯一無二で…


それを勝ち取ることが出来れば、超ハッピーになれるようなシロモノなのだろうか?


などと…ついつい思ってしまう自分がいるのだ。


なぜなら彼らのこれまでを振り返ってみた時に実際…私たち一家は


年子の彼らが中学受験に合格した際には、2年連続で見事「サクラサク」を勝ち取った訳だし…


そこから時を経て…


長男が大学受験で京大に合格した際にも、見事「サクラサク」を勝ち取った訳だし…


さらに私の過去まで振り返ってみれば…


残念ながら中学受験における私は、この「サクラサク」を勝ち取れなかったけれども…


その後の高校受験で武蔵高等学校に合格することで、見事「サクラサク」を勝ち取り…


さらに大学受験で医学部に合格しては、見事「サクラサク」を勝ち取り…


はたまた医師国家試験に合格しては、見事「サクラサク」を勝ち取り…


いやいや…人生でどんだけ「サクラサク」を勝ち取れば、幸せというゴールに辿り着けるんだよ!


みたいな話になってきてしまうのだから。



そう…よくよく考えてみれば


結局のところ、この「サクラサク」というシロモノは…


人生という旅路における、とある一場面を切り取ったモノに過ぎないのである。


つまり、一度「サクラサク」を勝ち取ったからハイそれで終わり!…というモノではないのである。


だから…


この「サクラサク」を得られたか、あるいは得られなかったか…で、そんな我々がイチイチ一喜一憂する必要など全くない訳だし…


兎にも角にも…


ただただ、そこで得られた動かしようのない事実に基づいた人生が…今日も明日もまた連綿と続いていく。


そういう類の話なのであった。



そんなことを噛み締めながら…


ここで改めて心を無にして桜を眺めてみれば…


今年の桜は、開花が昨年より10日くらい遅れたとは言えども…


それでも結局彼らは…誰かの期待とか関係なしに


いつかは必ず花を咲かせる訳だし、そして必ずいつかは花を散らす訳だし…


そんなことで彼らは一喜一憂する訳でもなく、ましてや決してそこには抑揚なども全く存在しない訳であって…


ただ周りでうるさい人間どもが、今年は早いだの遅いだのギャーギャー騒いでいるだけの話であって…


おいおい、お前らさぁ…


「サクラサク」とかしょーもないこと言ってないで、ただひたすら「自らの善」に従って毎日を生きようぜ!


そんなことを…


今年もまた桜が教えてくれるのであった。