おはようございます ピパーチです



ここ数日「構造文章題」の鉄筋コンクリート構造の

復習をしています



Web講義にも よく

1巡目はさらっと、2巡目以降から

回す回数が増えるごとに少しづつ深くやるように

するとよい、とありましたが



その意味が 分かってきました。。。



他の分野を通しでやると

また 構造文章に戻ってきた時に

前とは違う視点で問題を見ることが出来るんですね



一気に深く掘るのではなくて

回ってくる度に少しづつ掘る感じ。。。

その方法で 知識の定着に繋げたいところです(^O^)




これまで RC造の復習として

RC造の 外力に対する設計の問題

剛性、曲げ材、軸力や曲げモーメントに対する

材料の設計(コンクリートと鉄筋の関係)を

やってきましたが




RC造の設計で 一番大事なのは


せん断耐力 > 曲げ耐力 となるように設計すること



なのですね(^O^)



少し前に書きました

http://ameblo.jp/2014kosoha/entry-11820531480.html





部材のせん断破壊というのは

建物が一気に崩れる「脆性破壊」を生じる可能性が

あるので 絶対に避けなければいけない。。。



これに対しては

コンクリートのせん断強度とせん断補強筋の効果を

組み合わせて設計しますが




注意しないといけないのがこのような問題です


コード07125


柱の長期許容せん断力の評価においては,
コンクリートと帯筋による効果を考慮する.


長期許容せん断力とは 材料の強度等によって

自重や積載荷重など 通常の荷重での

建物の変形等が起きないギリギリの耐力です


コンクリートが通常の使用で

ボロボロと落ちてきてしまっては困ります

この場合 帯筋に頼らなくても

通常の使用上でのせん断力に耐えられないと

いけないので 答えはバツ。



→答え バツ



。。。うっかりしていると 

まんまと引っかかりそうなのがこの手の問題ですねー



過去問に何回か出ています

注意しないと(^▽^;)!




せん断耐力をつけるために

必要なのがせん断補強筋ですよね!




コード17222

鉄筋コンクリート構造の柱において,
帯筋比を大きくすると,

一般に,短期許容せん断力は大きくなる.

帯筋は 柱がズレてせん断破壊しようとするのを

グッとホールドして防ぐイメージなので答えはマル


→答え マル



(解説)


鉄筋コンクリート柱の許容せん断力は,長期の場合は,
コンクリートがせん断ひび割れを生じないように

定められるので,帯筋の耐力を無視するが,
短期においては,帯筋の耐力も考慮するので,
帯筋を増やすと短期許容せん断力は大きくなる




そうそう、短期(地震時)には

帯筋の働きでせん断耐力が増しますね



【暗記事項】



◆せん断補強筋の許容応力度


長期:基準強度の2/3(高強度鉄筋除く)

短期:基準強度(高強度鉄筋除く)




◆コンクリートのせん断応力度


設計基準強度(Fc)に対し


長期:Fc/30

短期:長期の1.5倍

軽量コンクリート:普通コンクリートの0.9倍





せん断補強筋の問題以外に

耐震壁に関する問題も出ています。。。



コード17124


鉄筋コンクリート構造の「耐震計算ルート1」の
適用を受ける建築物の場合,

耐力壁のせん断設計用せん断力は,
一次設計用地震力により

耐力壁に生じるせん断力の2倍以上の値とした.




せん断設計用せん断力は

一時設計用地震力より大きい。。。とは?

一時設計用地震力って

たしか地震力に対して全体的にどう対抗するか、

計算すること


対して 2次設計は部材それぞれの

変形でもって 地震に対抗出来るかを

計算すること。。。



なので 2次設計のせん断力を

1次設計より大きくするのはマル!



→答え マル


(解説)

鉄筋コンクリート構造で
「耐震計算ルート1」の適用を受ける建築物は,
高さが20m以下の比較的小規模で壁量及び柱量が多い
建築物を対象としており,

靱性にはあまり期待せず耐震強度が十分大きいことを
確認することとしている.

そのため,耐力壁には十分な耐震性能を有している
必要があり,耐力壁のせん断設計用せん断力は,
一次設計用地震力により耐力壁に生ずる
せん断力の2倍以上の値を用いて設計する.



。。。なるほど 

耐力壁には靭性があまり大きくはないので

(がっちりしていて伸びない)

1次設計の時の値よりも大きく見積もらないと

いけないのですね(^O^)




耐力壁といえば 謎な問題がありましたね。。。



コード21131


地震力作用時における層間変形の算定時において,
耐力壁脚部における地盤の鉛直方向の変形が大きい場合,
耐力壁脚部に鉛直バネを設けた検討を行った.



鉛直バネって。。。地盤のこと?

うーん。。。地盤も検討に入れて計算するのは

良さそうなので 答えはマル(曖昧だ)。



→答え マル




(解説)


耐力壁脚部における地盤の鉛直方向の

変形が大きい場合,脚部を固定として扱うと,
層間変形を過小評価することになるので,
脚部に鉛直バネを設けた検討も行う

ただし,建築物の振動特性係数Rtや地震層せん断力係数の
高さ方向の分布係数Aiの計算に用いる
設計用一次固有周期Tを精算により求める場合には,
脚部を固定として扱わなければならない




。。。鉛直バネ^^; 

謎なので調べてみました



       ※建築構造設計基準の資料より


~耐力壁の水平剛性に関して電算プログラムの入力上

注意すべきパラメーターとして

耐力壁脚部節点に設ける鉛直方向ばね剛性がある


原則として 地盤のバネは設けてはならないが

特に硬質地盤を除いては

地盤の変形が多少なりとも生じているものと

考えられ


変形を考慮したほうが

耐力壁の実挙動により近いモデルになると言える



地盤の変形を考慮する方法として

通常耐力壁脚部節点を鉛直方向に弾力指示させた

地盤のばねを用いる 

 

      (建築構造設計基準の資料 H23年7月5日より)


とあります




硬い地盤以外は

地盤からの鉛直方向の力をバネとして計算する、

ということなんですね(^O^)!



ゆるい地盤はよく揺れるから

その動きをバネとして考える。。。

で その動きに耐えられるように耐力壁を

設計しないといけないから



コード21131


地震力作用時における層間変形の算定時において,
耐力壁脚部における地盤の鉛直方向の変形が大きい場合,
耐力壁脚部に鉛直バネを設けた検討を行った



この答えはマルになるのですねー(・∀・)

「硬い地盤以外」なんてどこにも書いてない 笑。


「地盤の鉛直方向の変形が大きい場合」

という表記から想像してねー

硬い地盤は鉛直方向に変形しないよー?


。。。と問題文が問いかけてます。。。



丁重に問題文を読んで

挙動を想像しないと(^▽^;)!




。。。せん断耐力に対する問題で

大事なのが このような内容のものですね



コード24113


曲げ降伏する梁は,両端が曲げ降伏する場合における
せん断力に対する梁のせん断強度の比(せん断余裕度)

が大きいほうが,
曲げ降伏後のせん断破壊が生じにくいので,

一般に,靭性は高い



曲げ降伏する場合

せん断強度の比が大きいほうが靭性が高い。。。


答えはマルですね!

ここで せん断強度を低くすると

脆性破壊してしまいます。。。




→答え マル



(解説)


曲げ強度に対するせん断強度の比を大きくすることにより,
曲げ降伏後のせん断破壊を防止し,
部材の変形性能を大きくすることができる.




そうですね!




これって 前に構造小僧さんが言っていた

「RC造のキモ!」ですね(^O^)

http://ameblo.jp/2014kosoha/entry-11820531480.html





最近 参考にしているのが国土交通省が出した資料です

建築構造設計基準の資料 H23年7月5日 国営第69号
 http://www.mlit.go.jp/common/000111676.pdf



めくって読んでいくと 意外に解りやすい!

しかも ここから試験問題を作っているの!?

と 思うくらいの内容です



考えてみたら当たり前ですね。。。

この内容は一級建築士に知っていて欲しい内容

だと思われるのでここから試験に出るのは

もっともです。。。




ルート1、2、3の考え方も

解りやすくかいてあるので より道さん、この資料

オススメですよー(^O^)








私は これを全部印刷して ファイルに綴じて

構造の問題をやる時には


そばに置きながらやっています 笑



構造設計のポイント集、ですね!