ALS(筋萎縮性側索硬化症)について
ALS / MND国際シンポジウムが開催中ですが(2020年12月9-11日→こちら)。すばらしい学会になっていますね。
2日目の注目講演はASO薬です。(ASO:アンチセンスオリゴヌクレオチド薬)
多くの難病がASO薬で治療可能になっていますが、運動ニューロン病もそのひとつで、SMAの治療が可能ですね。
今回はALSの治療に ついてAdriano Chio 教授(アドリアーノ教授)(イタリア)が講演してくれました。
トフェルセンはもうすぐ結果がでますね。
2021年の後半には結果がでます。SOD1型に有効で、第2相ですばらしい効果がみられました
BIIB078の治験もはじまりましたね。
まだ初期治験ですが、良好な成績が期待されます。ハーディマン教授はゲームチェンジャー(世界を一変させる治療)と呼んでいましたC9orf72遺伝子型に有効です。
大部分のALSを対象にしたASO薬も治験開始ですね。
このお薬。ぜひ、切り札となってほしいと思います。
さて今回の講演では、今後のASO薬の展開について、いくつかのお話しがありました。
アドリアーノ 教授のお話です。
ASO薬は広く使われる可能性がある。
トフェルセンなどはごぞんじのようにSOD1型遺伝子変異のあるかたが対象ですが、実際にSOD1蛋白の蓄積があるALSのかたは多くいるので、使用が拡大されて、また改良され、もっと多くのかたが対象になるだろう。。
ALS発症前の治療として使われる可能性がある。
発症前治療が理想的ですね。運動ニューロンが多く保持されているので、効果は高いでしょう。治験が予定されているとのことでした。
投与方法も改良されるだろう。
投与方法も今は髄腔内投与ですが、製剤の工夫などで簡便な方法での投与が検討されているようです。
すばらしいことですね。期待したいと思います
さいごにいつものメッセージです。
ALSの治療薬は必ず開発されます
ALSは原因不明でも治療法なしでもありません
ともに粘っていきましょう。とことん
ここまでご覧いただきありがとうございした。