通行人の死亡による損害が市道管理の瑕疵のため生じたものと認められた事例
最二小判昭和40年4月16日判時405号9頁、仙台市穴ぼこ事件
【判示事項】 通行人の死亡による損害が市道管理の瑕疵のため生じたものと認められた事例
【参照条文】 国家賠償法2
国家賠償法
第二条 道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。
② 前項の場合において、他に損害の原因について責に任ずべき者があるときは、国又は公共団体は、これに対して求償権を有する。
1審の仙台地判昭和35年9月6日下級裁判所民事裁判例集11巻9号1837頁 判時240号27頁によれば、市道のコンクリート舗装の欠損部分に原動機付自転車の車輪が落ち込み横転し運転者が死亡した場合において道路の管理に瑕疵があるとして市に損害賠償責任を認めた事例
Aは昭和31年12月9日午後9時頃、原動機付自転車を運転して仙台市五橋交叉点方面より北進して同市仙台駅前方面へ向う途中、コンクリート舖装道路上にさしかかった際、市電東五番丁停留所南方約27メートルの地点にあった穴状の道路沈下部分に前輪を嵌落させたためにバウンドして操縦の自由を失い、更にその北方約8メートルの地点にあった同様の沈下部分に前輪を嵌落させるにいたって全く操縦の平衡を失い、それにより約10メートル北方の地点において前記原動機付自転車もろとも横転して路面に激突し、よって頭蓋底骨折脳挫傷の傷害をうけて病院において死亡するにいたった
同最判は、「地方公共団体が予算の範囲内で道路の管理をすれば道路に瑕疵があっても前記法条にいう道路の管理の瑕疵があるとはいえないとの所論は、採用できない。」と判示した。