登録を受けていない自動車と民法192条(即時取得) 最高裁判所第2小法廷判決 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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登録を受けていない自動車と民法192条(即時取得)

最高裁判所第2小法廷判決/昭和45年(オ)第827号

昭和45年12月4日

損害賠償請求事件

【判示事項】    登録を受けていない自動車と民法192条(即時取得)

【判決要旨】    道路運送車両法による登録を受けていない自動車については、民法192条の規定の適用がある。

【参照条文】    民法192

          道路運送車両法

        道路運送車両法(昭和44年法律第68号による改正前のもの)16

【掲載誌】     最高裁判所民事判例集24巻13号1987頁

 

民法

(即時取得)

第百九十二条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

 

道路運送車両法

第五条 登録を受けた自動車の所有権の得喪は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。

2 前項の規定は、自動車抵当法(昭和二十六年法律第百八十七号)第二条但書に規定する大型特殊自動車については、適用しない。

 

(一時抹消登録)

第十六条 登録自動車の所有者は、前二条に規定する場合を除くほか、その自動車を運行の用に供することをやめたときは、一時抹消登録の申請をすることができる。

2 一時抹消登録を受けた自動車(国土交通省令で定めるものを除く。)の所有者は、次に掲げる場合には、その事由があつた日(当該事由が使用済自動車の解体である場合にあつては、解体報告記録がなされたことを知つた日)から十五日以内に、国土交通省令で定めるところにより、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

一 当該自動車が滅失し、解体し(整備又は改造のために解体する場合を除く。)、又は自動車の用途を廃止したとき。

二 当該自動車の車台が当該自動車の新規登録の際存したものでなくなつたとき。

3 第十五条第二項及び第三項の規定は、使用済自動車の解体に係る前項の規定による届出をする場合について準用する。この場合において、これらの規定中「登録自動車」とあるのは、「一時抹消登録を受けた自動車」と読み替えるものとする。

4 一時抹消登録を受けた自動車(国土交通省令で定めるものを除く。)の所有者は、その自動車を輸出しようとするときは、当該輸出の予定日から国土交通省令で定める期間さかのぼつた日から当該輸出をする時までの間に、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣にその旨の届出をし、かつ、次項の規定による輸出予定届出証明書の交付を受けなければならない。

5 国土交通大臣は、前項の規定による届出があつたときは、当該届出をした者に対し、当該自動車について輸出が予定されている旨が記載され、かつ、当該輸出の予定日までを有効期間とする輸出予定届出証明書を交付するものとする。

6 前条第三項及び第四項の規定は、一時抹消登録を受けた自動車の輸出に係る第四項の規定による届出があつた場合について準用する。この場合において、同条第三項中「輸出抹消仮登録証明書」とあるのは「輸出予定届出証明書」と、「輸出抹消登録を」とあるのは「その旨を自動車登録ファイルに記録」と、同条第四項中「第二項」とあるのは「次条第五項」と、「輸出抹消仮登録証明書」とあるのは「輸出予定届出証明書」と読み替えるものとする。

7 国土交通大臣は、前項において準用する前条第四項の規定その他の事由により輸出予定届出証明書の返納を受けたときは、その旨を自動車登録ファイルに記録するものとする。