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役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

控訴人会社が,被控訴人(控訴人の労働組合・以下「被控訴人組合」)に対し,被控訴人組合がホームページに控訴人がセクハラを隠蔽したなどの記事を掲載したことが名誉毀損に当たるとして,損害賠償を求めるとともに,控訴人(控訴人会社の執行役員等)が被控訴人組合及びその執行委員長(以下「被控訴人」)に対し慰謝料等の支払を求めた事案の控訴審。

 

東京高等裁判所判決/平成30年(ネ)第2571号

平成30年10月4日

損害賠償請求控訴事件

【判示事項】    控訴人会社が,被控訴人(控訴人の労働組合・以下「被控訴人組合」)に対し,被控訴人組合がホームページに控訴人がセクハラを隠蔽したなどの記事を掲載したことが名誉毀損に当たるとして,損害賠償を求めるとともに,控訴人(控訴人会社の執行役員等)が被控訴人組合及びその執行委員長(以下「被控訴人」)に対し慰謝料等の支払を求めた事案の控訴審。

控訴審は,上記記事の掲載や株主総会における発言は,各控訴人の社会的評価を低下させるもので,名誉毀損に該当するが,真実性または真実相当性が認められ,組合活動の一環として被害者救済及びセクハラの再発防止等を目的とし,表現態様も相当なこと等を考慮して正当な組合活動として社会通念上許容される範囲内であり,違法性が阻却され不法行為は成立しないとして,控訴人らの請求をすべて棄却した原判決を支持して控訴を棄却した事例

【掲載誌】     LLI/DB 判例秘書登載