公売取消処分に基く所有権の復帰と対抗力 登記抹消請求事件 最高裁判所第2小法廷判決 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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公売取消処分に基く所有権の復帰と対抗力

 

 

              登記抹消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和30年(オ)第548号

【判決日付】      昭和32年6月7日

【判示事項】      公売取消処分に基く所有権の復帰と対抗力

【判決要旨】      甲所有の不動産につき、一旦、国税滞納処分による公売に基づき落札者乙のため所有権取得の登記がなされた後、右公売を取消す処分があつた結果甲に所有権が復帰した場合であつても、その登記がないときは、甲は、前記落札者乙から公売取消後その不動産を譲受けた丙に対し、右所有権の復帰を対抗することを得ない。

【参照条文】      民法177

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集11巻6号999頁

             判例タイムズ72号59頁

             金融法務事情161号27頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト17号202頁

             別冊ジュリスト79号194頁

             別冊ジュリスト120号184頁

             民商法雑誌36巻6号80頁

 

 

民法

(不動産に関する物権の変動の対抗要件)

第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。