商品代金の立替払契約に基づく債務の保証人の意思表示に要素の錯誤があるとされた事例
最高裁判所第1小法廷判決/平成11年(受)第602号
平成14年7月11日
保証債務請求事件
【判示事項】 商品代金の立替払契約に基づく債務の保証人の意思表示に要素の錯誤があるとされた事例
【判決要旨】 特定の商品の代金について立替払契約が締結され、同契約に基づく債務について保証契約が締結された場合において、立替払契約は商品の売買契約が存在しないいわゆる空クレジット契約であって、保証人は、保証契約を締結した際、そのことを知らなかったなど判示の事実関係の下においては、保証人の意思表示には法律行為の要素に錯誤がある。
【参照条文】 民法95
民法446
【掲載誌】 最高裁判所裁判集民事206号707頁
裁判所時報1319号265頁
判例タイムズ1109号129頁
金融・商事判例1159号3頁
【解説】
1 本件は、割賦購入あっせんを目的とする株式会社である被上告人(X)が、商品代金の立替払契約による立替金の支払債務につき連帯保証した上告人(Y)に対し、立替金等残金2五1万7000円と遅延損害金の支払を求めた事案である。 Yは、抗弁として、本件立替払契約は、販売店から主債務者への商品引渡しを伴わないいわゆる空クレジット契約であって、Yはこれを知らなかったから、本件保証契約は要素の錯誤により無効であると主張して、Xの本件請求を争った。この点が、本件の中心的な争点である。