法定担保物権は,目的物の所在地法と被担保債権の準拠法との双方が共にこれを認める場合にのみ成立し得 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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法定担保物権は,目的物の所在地法と被担保債権の準拠法との双方が共にこれを認める場合にのみ成立し得る

 

東京高等裁判所決定/平成29年(ラ)第310号

平成29年6月30日

債権差押命令に対する執行抗告事件

【判示事項】    1 法定担保物権は,目的物の所在地法と被担保債権の準拠法との双方が共にこれを認める場合にのみ成立し得る

2 債権先取特権は,目的物の所在地法に相当する準拠法としては,客体である債権自体の準拠法による

3 公海上で起きた異国籍船どうしの船舶衝突について,不法行為に基づく損害賠償請求権の準拠法は,衝突船舶の旗国法を累積適用すべきである

【判決要旨】    1 法定担保物権は、目的物の所在地法と被担保債権の準拠法の双方がともにこれを認める場合にのみ成立し、債権先取特権における目的物の所在地法に相当する準拠法は、当該先取特権の客体である債権自体の準拠法による。

2 公海上で起きた船舶同士の衝突事故を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求権の準拠法は、衝突船舶の旗国法が累積適用される。

【参照条文】    法の適用に関する通則法13-1

          法の適用に関する通則法17

          保険法22-1

【掲載誌】     判例タイムズ1446号93頁

          金融法務事情2087号74頁