公職選挙法(平成6年改正前)235条1項にいう「経歴」とは、公職の候補者又は候補者になろうとする者が過去に経験したことで、選挙人の公正な判断に影響を及ぼすおそれのあるものをいう。
最高裁判所第2小法廷判決/平成6年(あ)第500号
平成6年7月18日
公職選挙法違反被告事件
【判示事項】 1 公職選挙法253条の2の規定の合憲性
2 公職選挙法(平成6年法律第2号による改正前のもの)235条1項にいう「経歴」の意義
3 公職選挙法(平成6年法律第2号による改正前のもの)235条1項違反の罪が成立するとされた事例
【判決要旨】 1 公職選挙法253条の2の規定は、憲法14条、37条2項に違反しない。
2 公職選挙法(平成6年法律第2号による改正前のもの)235条1項にいう「経歴」とは、公職の候補者又は候補者になろうとする者が過去に経験したことで、選挙人の公正な判断に影響を及ぼすおそれのあるものをいう。
3 公職の候補者である被告人が、中学生当時公費の留学生に選ばれ、スイスで半年間ボランティアの勉強をした旨虚偽の演説をした行為は、公職選挙法(平成6年法律第2号による改正前のもの)235条1項所定の「経歴」に関し虚偽の事項を公にしたものに該当する。
【参照条文】 憲法14
憲法37-2
公職選挙法253の2
公職選挙法(平6法2号改正前)235-1
【掲載誌】 最高裁判所刑事判例集48巻5号50頁