建設工事の予定されているゴルフ場の治水計画を前提に各放流池から放流すれば、その各下流でかなりの溢 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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建設工事の予定されているゴルフ場の治水計画を前提に各放流池から放流すれば、その各下流でかなりの溢水が生じるおそれがあり、右溢水により下流に存在する家屋にかなりの損害を生じさせ、住民の生命・身体等に被害を与えるおそれがあるとして、人格権に基づく妨害予防請求としてゴルフ場建設工事の差止めを認めた事例

 

奈良地方裁判所葛城支部判決/平成4年(ワ)第122号、平成4年(ワ)第270号、平成6年(ワ)第60号

平成11年3月24日

【判示事項】    一 建設工事の予定されているゴルフ場の治水計画を前提に各放流池から放流すれば、その各下流でかなりの溢水が生じるおそれがあり、右溢水により下流に存在する家屋にかなりの損害を生じさせ、住民の生命・身体等に被害を与えるおそれがあるとして、人格権に基づく妨害予防請求としてゴルフ場建設工事の差止めを認めた事例

二 ゴルフ場建設工事の続行によりかなりの程度の溢水が発生しこれにより慣習法上の水利権が侵害されるおそれがあるとして、慣習法上の水利権に基づく妨害予防請求としてゴルフ場建設工事の差止めを認めた事例

【参照条文】    憲法13

          憲法25

          民法709

          法例2

          民法175

【掲載誌】     判例タイムズ1035号190頁