国際的裁判管轄の合意の方式
最高裁判所第3小法廷判決/昭和45年(オ)第297号
昭和50年11月28日
損害賠償請求事件
【判示事項】 1、国際的裁判管轄の合意の方式
2、外国の裁判所を専属管轄裁判所とする国際的専属的裁判管轄の合意の有効要件
3、船荷証券に基づく国際的専属的裁判管轄の合意が公序違反として無効とはいえないとされた事例
【判決要旨】 1、国際的裁判管轄の合意は、両当事者の署名のある書面によつてされることを要せず、特定国の裁判所を管轄裁判所として明示的に指定する当事者の一方が作成した書面に基づいて締結されれば足りる。
2、ある訴訟事件についてわが国の裁判権を排除し特定の外国の裁判所を第一審の専属的管轄裁判所と指定する国際的専属的裁判管轄の合意は、当該事件がわが国の裁判権に専属的に服するものではなく、かつ、指定された外国の裁判所がその外国法上当該事件につき管轄権を有する場合には、原則として有効であり、その外国法上右合意が有効とされること又は当該外国裁判所の判決につき相互の保証のあることを要しない。
3、国際海上物品運送契約に基づく荷主の運送人に対する損害賠償請求訴訟につき、国際的海運業者である被告の本店のあるオランダ国の裁判所を第一審の専属的管轄裁判所と指定する国際的専属的裁判管轄の合意は、たとえそれが被告の発行した船荷証券上の管轄約款に基づくものであり、また、右合意に従うとき荷主の負うこととなる費用及び手数が増大するとしても、それだけでは公序違反として無効とはいえない。
【参照条文】 民法1
民法90
民法521
民事訴訟法25
民事訴訟法200
民事訴訟法515
船荷証券に関するある規則の統一のための国際条約3-8
国際海上物品運送法15-1
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集29巻10号1554頁