輸入業者の委任を受けて経済連携協定に基づく特恵税率での輸入申告の代理を継続的に行っていた通関業者が,当該特恵税率の適用要件を満たさないことを理由に輸入業者が受けた更正処分につき,委任契約上の善管注意義務違反の責任を負わないとされた事例
東京地方裁判所判決/平成25年(ワ)第6734号
平成28年9月9日
損害賠償請求事件
【判示事項】 輸入業者の委任を受けて経済連携協定に基づく特恵税率での輸入申告の代理を継続的に行っていた通関業者が,当該特恵税率の適用要件を満たさないことを理由に輸入業者が受けた更正処分につき,委任契約上の善管注意義務違反の責任を負わないとされた事例
宝石等の輸出入を業とする原告は,ベトナムに所在する子会社との間で輸出入を行うに際し,通関業者である被告に対し,日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)ないし日ベトナム経済連携協定(VJEPA)に基づく特恵税率による輸入申告を委任した。被告は原告の委任を受けて当該輸入申告業務を継続的に行っていたところ,東京税関から,特恵税率の適用要件を満たさないとして,関税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定を受けた。本件は,原告が,被告に対し,被告が特恵税率の適用要件等についての調査・確認及び原告に対する指導・助言を怠ったため,本来納付義務がない関税の納付を余儀なくされたとして,債務不履行に基づく損害賠償を請求した事案である。
【参照条文】 民法644
通関業法2
【掲載誌】 判例タイムズ1436号178頁