株主が会計帳簿閲覧請求権に基づき裁判上の請求を行使する場合には、当事者双方に対し攻撃、防禦方法を | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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株主が会計帳簿閲覧請求権に基づき裁判上の請求を行使する場合には、当事者双方に対し攻撃、防禦方法を適正に行使させる上から対象物を単に会計の帳簿及び書類と申立てるのみでは足りず、例えば何年度の如何なる帳簿及び書類であるかを具体的に特定する必要があるものと解するのが相当である。

 

仙台高等裁判所判決/昭和48年(ネ)第97号

昭和49年2月18日

株主の帳簿閲覧請求控訴事件

【判示事項】    株主の会計帳簿閲覧請求が却下された事例

【判決要旨】    株主が会計帳簿閲覧請求権に基づき裁判上の請求を行使する場合には、当事者双方に対し攻撃、防禦方法を適正に行使させる上から対象物を単に会計の帳簿及び書類と申立てるのみでは足りず、例えば何年度の如何なる帳簿及び書類であるかを具体的に特定する必要があるものと解するのが相当である。

【参照条文】    商法293の6

【掲載誌】     高等裁判所民事判例集27巻1号34頁

          判例タイムズ307号209頁

          判例時報740号97頁

       主   文

 原判決を取り消す。

 本件各訴をいずれも却下する。

 訴訟費用は第1、2審とも被控訴人らの負担とする。

【解説】

 本件は、株主の帳簿閲覧請求に対してなした原審の認容判決に対する控訴審の却下判決であるが、事案は、原審が控訴人の商法293条ノ6に基づく株主の会社帳簿等の閲覧等の請求に対して、当該閲覧および謄写の対象の対象となる会社の会計帳簿および書類を特定することなく、「被告は原告に対し被告の会計帳簿および書類を閲覧・謄写させなければならない」との認容判決をしたのに対し、控訴審が被控訴人らの本訴請求はその内容が不特定であるから本件訴は不適法であり却下するのが相当であるとして原審判決を取消して訴を却下したものである。