名古屋地方裁判所判決/平成14年(行ウ)第9号
平成14年4月19日
行政処分取消請求事件
【判示事項】 自動車重量税を納付した自動車が天災により使用不能となった場合の自動車重量税の還付請求の可否(消極)
【判決要旨】 (1) 省略
(2) 自動車重量税は、道路を始めとする交通関係の社会資本を整備充実する目的で、昭和46年に導入されたものであり、同税の基礎には、自動車がその走行により道路の建設、改良、維持、を始めとして、交通渋滞、交通安全、交通事故等に関連して社会に多くのコストをもたらしていることから、交通政策上、道路整備等に要する費用の負担を自動車の所有者又は使用者に求めるのが相当であるとの受益者あるいは原因者負担の考え方があり、そのような観点から、自動車の使用者等に対し、その自動車の重量に応じて課税することとしたものである。
(3) 自動車重量税法は、自動車が道路運送法所定の検査を受け、又は届出を行うことによって、走行可能となるという法的地位あるいは利益を受ける権利を取得することに着目して課税される一種の権利創設税であると解するのが相当である。
(4) 省略
(5) 災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律8条は、例外的に検査証の交付後であっても還付を認めているが、この場合は、当該被災自動車は現実に走行の用に供されておらず、いまだ自動車の販売業者又は自動車分解整備事業者のもとにとどまっているため、使用者が、走行可能となる法的地位あるいは利益を受ける権利を現実に取得するに至っていないと考えられることから、自動車重量税の還付が受けられることを特に定めたものと解される。
(6) 省略
【参照条文】 自動車重量税法16
災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律8
【掲載誌】 判例タイムズ1139号110頁
税務訴訟資料252号順号9111