離職に至る経緯および院長の発言内容に照らし,「看護部を解散する」との言は,業務命令に従わない控訴 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

離職に至る経緯および院長の発言内容に照らし,「看護部を解散する」との言は,業務命令に従わない控訴人兼被控訴人Xらを排する旨を告げたものであって,解雇の意思表示に当たり,解雇処分後に給与減額処分はなしえないから,解雇処分後におけるXらの離職を職務放棄とみることはできないとして,給与減額には根拠がないとした一審判断が維持された例

 

大阪高等裁判所判決/平成25年(ネ)第3352号

平成26年7月11日

解雇予告手当請求・損害賠償請求各控訴事件

【判示事項】         1 離職に至る経緯および院長の発言内容に照らし,「看護部を解散する」との言は,業務命令に従わない控訴人兼被控訴人Xらを排する旨を告げたものであって,解雇の意思表示に当たり,解雇処分後に給与減額処分はなしえないから,解雇処分後におけるXらの離職を職務放棄とみることはできないとして,給与減額には根拠がないとした一審判断が維持された例

2 労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは原則として許されないところ,給与減額に同意があったと認められないし,不利益変更が合理的なものであると認められないとした一審判断が維持された例

3 法に違反するおそれのある「聞き取り診療」や不正受給,院長の乱暴な言動などが行われていた職場環境で就労し,一方的な通告により不当な解雇を受けたとして,Xらからの慰謝料請求を一部認容した一審判断が維持された例

4 業務命令拒否・職務放棄により,訪問看護サービスの実施が不可能となり損害を被ったとして,被控訴人兼控訴人YからX1に対してなされた損害賠償請求を否定した一審判断が維持された例

5 解雇予告手当の不払いにつき,解雇予告手当に相当する額の付加金支払いを命じた一審判断が維持された例

【掲載誌】          労働判例1102号41頁