最高裁判所第3小法廷判決/平成10年(行ツ)第77号
平成16年9月7日
法人税更正処分等取消請求事件
【判示事項】 源泉徴収による所得税につき自動的に確定していた税額に包含される金額でされた納税の告知が適法とされた事例
【判決要旨】 会社がその代表者に代わって同人の借入金の利息を支払ったことにより,その経済的利益に相当する同人に対する給与等(賞与)の支払があったことになって会社に源泉徴収による所得税の納税義務が客観的に成立したが,実際にされた納税の告知は,会社が同人に上記利息相当額を無利息で貸し付け,この貸付けに係る得べかりし利息相当額の経済的利益に相当する同人に対する給与等(役員報酬)の支払があったものとしてされたという場合につき,客観的に成立した納税義務及び自動的に確定していた税額の内容は会社に自明であったこと,強制調査に際して会社から要請があったため,上記賞与に当たる経済的利益のうち上記得べかりし利息相当額の限度で納税義務の履行を請求するものとして上記納税の告知がされたものであること,上記納税の告知により請求された金額は,納税義務が客観的に成立し自動的に確定していた税額に包含されるものであり,納税告知書に記載された所得の種類に食い違いがみられないことなど判示の事実関係の下においては,上記納税の告知は,適法である。
【参照条文】 所得税法28-1
所得税法183-1
国税通則法(平9法89号改正前)36-1
国税通則法36-2
国税通則法施行令(平12政令307号改正前)43
国税通則法施行規則(平14財務省令20号改正前)5-1
国税通則法施行規則(平14財務省令20号改正前)別紙2
【掲載誌】 訟務月報51巻9号2449頁
最高裁判所裁判集民事215号13頁