青色申告の承認を受けた法人の代表者のほ脱行為を理由としてその承認が取り消された場合にその承認がな | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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青色申告の承認を受けた法人の代表者のほ脱行為を理由としてその承認が取り消された場合にその承認がないものとして当該事業年度のほ脱税額を算定することと憲法39条前段による遡及処罰の禁止との関係

 

最高裁判所第3小法廷決定平成10年1月9日

法人税法違反

【判示事項】 青色申告の承認を受けた法人の代表者のほ脱行為を理由としてその承認が取り消された場合にその承認がないものとして当該事業年度のほ脱税額を算定することと憲法39条前段による遡及処罰の禁止との関係

【判決要旨】 省略

【参照条文】 憲法39

       法人税法127

       法人税法159

【掲載誌】  最高裁判所裁判集刑事273号1頁

 

       主   文

 本件各上告を棄却する。

       理   由

 被告人株式会社A及び同Bの弁護人並びに被告人Cの弁護人の各上告趣意のうち、二重処罰に関して憲法39条後段違反をいう点は、国税通則法68条に規定する重加算税は刑罰でないことが明らかであるから(最高裁昭和29年(オ)第236号同33年4月30日大法廷判決・民集12巻6号938頁、最高裁昭和43年(あ)第712号同45年9月11日第2小法廷判決・刑集24巻10号1333頁参照)、所論は前提を欠き、遡及処罰に関して憲法39条前段違反をいう点は、青色申告の承認を受けた法人の代表者が法人税を免れるためほ脱行為をしたことを理由に、当該事業年度にさかのぼってその承認が取り消され、当該事業年度のほ脱税額について、青色申告の承認がないものとして計算した法人税額を基準として算定しても(最高裁昭和47年(あ)第1344号同49年9月20日第2小法廷判決・刑集28巻6号291頁参照)、実行の時に適法であった行為について刑事上の責任を問うものでないことは明らかであるから、所論は前提を欠き、被告人株式会社A及び同Bの弁護人後藤貞人外2名のその余の上告趣意は、違憲をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認、量刑不当の主張であり、被告人Cの弁護人清水正憲のその余の上告趣意は、違憲をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって、いずれも刑訴法405条の上告理由に当たらない。

  よって、同法414条、386条1項3号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

   平成10年1月9日

     最高裁判所第3小法廷