選挙運動の共謀と規範的構成要件要素の認識 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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東京高等裁判所判決平成29年5月18日

公職選挙法違反被告事件

【判示事項】 公職選挙法221条1項2号にいう「特殊の直接利害関係を利用して誘導したとき」に当たるとされた事例

【判決要旨】 一定の選挙が行われると共にこれについての報酬支払の意思表示が行われる事案においては,報酬支払の意思表示と選挙運動の依頼行為が相まって,公職選挙法221条1項2号の利害誘導罪の実行行為である利害誘導罪に該当すると解するのが相当であり,依頼の当初から選挙運動の依頼が確定している場合にはこれに続く報酬支払の意思表示によって利害誘導罪が成立すると解されるところ,本件のように,街頭におけるビラ頒布が依頼されて報酬支払の意思表示がされた後に,頒布の際の呼びかけ文言が決定して当該ビラ頒布行為の選挙運動該当性が確定する場合においても,利害誘導罪は成立する。

【参照条文】 公職選挙法221-1

【掲載誌】  高等裁判所刑事裁判速報集平成29年116頁