時限ストライキに対するロックアウトが使用者の正当な争議行為と認められた事例 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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最高裁判所第3小法廷判決平成18年4月18日

『平成18年重要判例解説』労働法4事件

安威川生コンクリート工業事件

賃金支払請求事件

【判示事項】 時限ストライキ等の争議行為のため受注を返上せざるを得なくなったことなどにより損害を被った生コンクリート製造販売業者のしたロックアウトが使用者の正当な争議行為と認められた事例

【判決要旨】 生コンクリート製造販売業者が時限ストライキ等の争議行為に対しロックアウトをした場合において,上記時限ストライキの態様から,上記業者は,取引慣行上,その日の受注の全部を返上するなどして,終日事実上休業の状態にせざるを得ず,時限ストライキが解除された後に従業員が提供した労務は,就労しなかった時間に係る減額がされた後の賃金にも到底見合わないものであったこと,上記業者は,上記争議行為が開始された後,受注が減少して資金繰りが著しく悪化し,納入先の信用も損なわれ,甚大な損害を被ったこと,上記争議行為における従業員らの要求は,同人ら全員が以前所属していた組合と上記業者との間に成立していた合意を,同人らが上記組合を脱退した直後に覆そうとするものであることなど判示の事情の下では,上記ロックアウトは,衡平の見地からみて,上記争議行為に対する対抗防衛手段として相当であり,使用者の正当な争議行為と認められる。

【参照条文】 労働組合法8

       労働関係調整法7

【掲載誌】  最高裁判所民事判例集60巻4号1548頁