建物賃貸借契約において特約により賃借人に課された付随的義務の不履行が賃借人に対する信頼関係を破壊するとして無催告の解除が許容された事例
最高裁判所第1小法廷判決昭和50年2月20日
家屋明渡請求事件
【判示事項】 建物賃貸借契約において特約により賃借人に課された付随的義務の不履行が賃借人に対する信頼関係を破壊するとして無催告の解除が許容された事例
【判決要旨】 賃貸人が、シヨツピングセンターとするために一棟の建物を区分してこれを青物商、果物商等の店舗として各賃貸するにあたり、シヨツピングセンターの正常な経営維持のため賃貸借契約に特約を付し、賃借人が、粗暴な言動を用いたり、濫りに他人と抗争したり、あるいは他人を煽動してシヨッピングセンターの秩序をしたりすること等を禁止している場合において、賃借人が右禁止に違反して他の賃借人と争い、そのため賃貸人が、他の賃借人から苦情をいわれて困却し、そのことにつき賃借人に注意をしても、賃借人がかえつて暴言を吐き賃貸人に暴行を加える等判示のような事情があるときは、賃貸借契約の基礎である信頼関係は破壊され、賃貸人は右契約を無催告で解除することができる。
【参照条文】 民法541
借家法6
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集29巻2号99頁
裁判所時報662号2頁
判例タイムズ319号132頁
判例時報770号42頁
金融法務事情754号30頁