大阪高等裁判所判決
【判決日付】 平成25年1月16日
損害賠償請求控訴事件
一審判決は『平成24年重要判例解説』労働法7事件
【判示事項】 1 派遣法に違反する労働者派遣が行われた場合においても,特段の事情のない限り,そのことだけによって派遣労働者と派遣元との間の雇用契約が無効となることはなく,派遣先が偽装請負のもと労働者を受け入れたとしても,当該労働者の権利が侵害されたものとは認められず,これら各行為が国賠法上の違法行為に該当するとは評価できないとされた例
2 派遣先は労働者派遣契約において「安全及び衛生に関する事項」や「苦情処理に関する事項」を定める義務があり,このことは偽装請負(違法派遣)の場合でも異ならないところ,本件業務委託契約ではこれらが設けられていないなかで,派遣先による交代要請は安易なもので正当な理由がなく,交代条項に基づく権限を濫用したとされた例
3 Xが職場と収入を失ったことと派遣先による本件交代要請の間には相当因果関係があり,本件交代要請は国賠法上も違法であるとして,一審判断が取り消され,経済的損害,精神的損害,弁護士費用の合計165万円の損害賠償が認められた例
【参照条文】 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律26-1
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律35の2-2
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律40-1
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律40の4
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律41
国家賠償法1-1
憲法28
【掲載誌】 判例時報2209号132頁
労働判例1080号73頁