「リスケの出口が見つかる!」 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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「リスケの出口が見つかる!」

金融円滑化法終了後の対応業務に関連して、本書を読みはじめました。
今日は、上記書籍を読み終えました。
今後の金融円滑化法の終了後のイメージが見えてきました。
本書はコンサルタントが執筆した本であり、弁護士であれば当然わかっている用語や事例が多いですが、経営者の方が1人で理解するのは少し難しいかもしれません。
ハウツーものなので、すらすら読めました。
ただし、設備投資などの長期借入金についての説明で、元金均等返済のみを前提にした記述があったのは疑問です。元金均等返済は、借入金の元金を一定額返済していく方法で、利息は減っていく元金に対応していますから、返済が進めば利息も減っていきます。
これに対して、元利均等返済方式は、元金と利息の合計額を毎月一定額で返済していく方式です。返済額は、返済期間の最初から最後まで変わりません。ただ、返済している内訳の元金と利息の金額は、返済月ごとに違います。
また、上記書籍のうち、金融庁の金融機関向けの中小企業についての金融検査マニュアルの要約などを読みました。
金融庁がホームページで公表しているものですが、その中で取り上げられている事例について、いろいろな問題点に気が付きました。
また、DDS(劣後ローンへの組み換え)については、一部の大企業を除いて普及していません。