イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館
1903年に建設された15世紀ヴェネツィアの邸宅を模したこの美術館。
中庭は数階上までの吹き抜けで、ガラスの天井で覆われる巨大なサンルームになっています。来場者たちが一番時間を過ごしているようにも見えるのがこの中庭周辺かもしれません。季節毎の植物でこの庭自体が絵画のようです。
フェンウェイ・コートと呼ばれるメイン・ギャラリーは写真撮影が許されていません。建物の中に照明はあまり見当たらず、自然の灯りで美術作品たちが見える様子がまた美しいです。(傷まないのかちょっと疑問に思いますが)あらゆる絵画、石膏像、家具、タペストリー・・・と博物館のようでもある陳列物たち、歴史やここに辿り着いた経緯が気になります。書簡等の陳列ケースには光から守るための厚い布のカバーがしてあって、めくって見る仕組みになっているので、お忘れなくめくれるものは全て思い切って試してみるのがお勧めです。
バルコニーはベニスのカナル・グランデに面するCar d'Oroから一部持って来ているという贅沢ぶり。(写真)2~3階には平安期や安土桃山時代の日本の絵画かな?と思うものがありました。今度何だったのか調べてみようと思います。ボストン美術館(MFA)にも日本の作品が大量にあるそうです。
気になった日本の作品
19世紀春秋
17世紀後半 宇治川の戦い
1677年 狩野常信 源氏物語
この美術館から1990年3月18日、フェルメールの「合奏」を含む作品数点(レンブラント、ドガ、マネ等)が盗まれてしまい、この世紀の大事件がTV映画になっています。その名も「消えたフェルメールを探して」("Stolen")。
イザベラ・スチュアート・ガードナーとその夫でCape Ann(岬)からの入植者達をご先祖に持つ貿易商、John "Jack" Lowell Gardnerの二人は美術を愛した夫婦だったそうです。夫ジャックは鉄道や炭坑にも出資していたビジネスマン。イザベラはニューヨーク出身だった為、ボストンのブラーミン・エリート(Boston Brahmin)と呼ばれる古くからの上流階級社会からはアウトサイダーと見られていたようです。夫の死後「Mrs. Jack」と呼ばれた彼女は多様な人々へ興味と受容を示し、ボストン各所の壁画に作品が残る画家のサージェントを始めとした才能あふれる友人達の助力によって、フェンウェイ・コートを美術館へと造り上げ、誰にでも手が届くように解放したということです。
彼女のような芸術のパトロンの存在って偉大ですね。一般人に解放する為にこの美術館を作ってくれたイザベラさんに大感謝です。博物館の中に並べられた作品たちよりこの館に大切に居場所を与えられているアートは魅力が何倍にも感じられるように思います。
増築された新館には小さな植物園のようなサンルームもあり、カフェレストラン(Cafë G)、図書室、リビングルーム、セミナールーム、ギャラリーが設置されています。
セミナーやイベント、演奏等が定期的にあっています。
Café Gメニュー、デザートメニュー

Cultural Institute powered by Google というバーチャル・ミュージアム上で、文化における女性たちというテーマでこの美術館の作品数点を見る事が出来ます。美術館自体のバーチャル見学も。
余談ですがお手洗いにTOTOを使っているこの美術館。洗練されています




写真を撮っていると「なになに~?ゴハン?」という感じで寄って来ました




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っとポーズを取ってくれた店員のオバちゃん。可愛いです。
撮影しようとしたら「冗談よぉ~!」
円盤の輪の部分には黒い線が入っていて、これがバーコードになっており、マシンがこれを読み取り正しい淹れ方を感知するのです。スゴイ


リザーブを思い出させるような酸味が消えた味。香り高く、酸っぱさが無いなめらか~~~な味になっています。飲み易いです

詳細不明
