ダイビングをするときは、圧縮空気の詰まったボンベを背負って、潜水します。
この空気を、レギュレーターと呼ばれる器材を使って、周囲の圧力と同じ圧にします。
ダイバーは、レギュレーターを口にくわえて、口から呼吸します。

これを夫は咥えることができないだろうということです。
咥えることができても、すぐ外してしまうかもしれません。

Hさんは、フルフェイスのマスクを送ってくれました。
水中メガネと、レギュレーターが一体化しているものです。

これを正しく装着してさえいれば、呼吸はできるということになります。
ただ、現物を私も初めて見たのですが、ちょっと怖い。
「フルフェイスのマスクをつけられれば」と言われた意味がわかりました。
いきなりこれをかぶせたら、パニックになってしまうかもしれません。

そこで、Hさんは、練習できるようにと、事前に送ってくれたのでした。

フルフェイスマスク
後ろ側の黒いストラップを頭にかぶって、固定します
前方の丸く黒いものが、レギュレーターです
そこから突き出ている銀色の所に、タンクからきたホースを接続します


マスクが届いた時、夫に沖縄に行くんだよ~と話しました。
でね、でね、また潜るの!♪
Fさんが来て、手伝ってくれるから大丈夫だよ~。
クルーザーで行くんだよ、すごいでしょ~。
一緒に潜ろうねー♪

どの程度理解してくれたかはわかりませんが、夫は私が話す度に頷いてくれました。

これ、マスクなんだって。
ちょっと練習しないといけないんだって。
あたし、つけてみるね。

まず、私がかぶってみました。
ぴったりとして、かなり窮屈です。
水が入らないようにできているので、仕方ないんですけど。

次に夫にかぶせてみました。
怖がって抵抗されるかなと心配しましたが、全く嫌がらずにかぶってくれました。
でも、目を開けずにつぶったままです。
頭のストラップの長さを調整したりして、かぶせたままにしておきました。
そうしたら、しばらくして目を開けてくれました。

とりあえず、第一関門クリアしました。


先週土曜日に、Hさんが同じ団体の若い人と二人で、ウェットスーツの採寸に来てくれました。

昔、潜っていたころのウェットスーツ、未だに断捨離できなくて、クローゼットに眠っているのですが、それはもう着れません。
ウェットスーツは、普通の人でも脱着がかなり大変です。
体型に合わせてぴったりできています。
スーツと、皮膚の間に入り込んだ水が、体温で暖められて、それが保温材になるわけです。
水が動いてしまうガバガバのものでは、役目を果たしません。

今回作るオーダーのウェットスーツは、デザイン性には多少目をつぶって、長ぁ~いファスナーをつけて、脱着しやすいようにします。
それでも着せられるかどうか、心許ないです。
まぁでも、脚はももの上まで開くし、背中も、お尻近くまで開くようにしてもらえるので、なんとかなるでしょう。
色は黒をベースに、切り替えにアイスブルーをいれました。


土曜日はお泊まりデイの日ですので、Hさん達にはデイの方に来てもらいました。

初めてお会いしたわけですが、Hさんは海の男らしく、とても親しみやすくていい方でした。
もう亡くなってしまったけど、Hさんのお母様も認知症だったということで、認知症にも理解を持っていて下さって、そういう点でも安心できる方でした。

排泄が全然ダメで、もし失敗しちゃったら..と私が言うと、貸し切りのクルーザーなんだから、シャワーをかけて流せばそれでいい、なんなら、最初から、海水パンツを履かせないのも手だと言ってくれました。
大きな心配事の一つでしたので、それを聞いて、心が軽くなりました。


お泊まりデイには、これまでも何人かの人を連れて行っています。
この日も、一部屋貸して下さって、夫はそこに車いすで連れてこられました。
最初Hさん達を見ても、何も反応しませんでした。

ひとしきり、打ち合わせやおしゃべりをした後で、いよいよ採寸になりました。
Hさんは、座ったまま測ろうとしていましたが、立たせますからと断って、立たせました。
私が両手をとっていましたが、夫はふらつきもせず、ほぼ自力で立っていました。
Hさんは、お?立ってる立ってると喜んでくれました。
これまでのメールのやりとりから、全く立てないものと思っていたようでした。

採寸が済んで、デイで出してくれたコーヒーをみんなで飲んで、そろそろ帰るというころに、夫に笑顔がでました。

新しいウェットスーツ作ってもらうんだよ~ いいねー

と言ったら、更に大きな笑顔になりました。
完全にではないですけど、また海に行くということをわかっているんだと思いました。


それにしても、スキューバダイビングとお泊まりデイ、似合わない組み合わせ!!(笑




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